この世の富

すべての人は、目的を以（もっ）て生まれます。

すべての人には、果たさなければならない目的が与えられているのです。

人生に目的も無く生まれる人はいません。

どのような人物も、果たすべき目的を以て生まれるのです。

人生において大切なのは、与えられた目的を果たすことです。

あなたは、目的を果たさなければならないのです。

しかしながら、多くの人は、人生の目的を見失ってしまいます。

そして、それを忘れてしまうのです。

人生の目的を忘れた人生は悲惨です。

なぜなら、空しさ以外に辿り着く場所がないからです。

人生の目的を忘れた人は、何をやっても満たされることがありません。

どこで、誰と、何をしても、決して満たされません。

何を手に入れても空しいだけなのです。

あなたを満たすものは、人生の目的だけです。

人生の目的を果たすことがなければ、どこで、誰と、何をしても、何を手に入れても、人生は空しいのです。

残念ながら、多くの人はそのことに気が付きません。

今よりももっと多くを手に入れれば、今よりももっと質を高めれば、今よりももっと良いものを手にいれることが出来れば、人生の空しさを癒（いや）すことが出来ると本気で考えているのです。

すべての努力が実る訳ではありません。

どのような努力も、方向性が間違っていれば、成果を導くことは出来ないのです。

どれだけのものを手に入れたとしても、それが人生の目的でないのならば、空しさに行き着くのです。

大切なのは、人生の目的を見極めることです。

目的地を理解することが出来れば、目的地へと向かって歩みを進めることが出来るのです。

目的地を見誤っていれば、どれだけ歩みを進めても、目的地へと辿り着くことは出来ないのです。

闇雲（やみくも）に歩みを進めたとしても、目的地へと辿り着くことは出来ないのです。

残念ながら、人生は容易（ようい）な道程（どうてい）ではありません。

それは、歩き辛（づら）い道程なのです。

この世には、多くの誘惑（ゆうわく）が存在しています。

あなたが目的地を見極め、そこに辿り着くためには、この世の誘惑に惑（まど）わされることなく進まなければならないのです。

しかしながら、この世の誘惑に惑わされずに進むことは出来ません。

どのような人物も、この世の誘惑に惑わされてしまうのです。

残念ながら、すべての人が自分を見失っています。

すべての人が、自分が何か？分からないのです。

あなたは、自分が何か？分かりますか？

自分勝手に思い込むことは可能です。

しかしながら、正しい答えを導き出すことは出来ないのです。

あなたは、人生の目的が分かりますか？

それは、あなたが人生を始める前に定めた目的なのです。

人生を始める前のあなたであれば、自分が何か？ということを理解していたでしょう。

しかしながら、この世では、それを忘れてしまうのです。

この世界においては、人は、自分を見失ってしまいます。

この世界においては、人は、自分を忘れてしまうのです。

それは、誘惑の炎が身を焼くからです。

すべての人は、誘惑の炎に身を焼かれます。

この世の富は、身を焼く炎なのです。

誘惑に従っている者は、炎に焼かれてやがては自分を見失います。

この世の富に縛られているのであれば、あなたは自分を見失い、人生の目的を見失ってしまうのです。

この世の富は、それがどのようなものであろうとも、身を焼く炎であるということを理解しなければなりません。

この世の富は、それがどのようなものであろうとも、あなたの身を焼く力があります。

火の粉であっても、森を焼くのです。

小さな炎を侮（あなど）ってはならないのです。

この世の富は、それがどのようなものであろうとも幻想に過ぎません。

あなたは、この世の富を何一つ持ち出すことは出来ないのです。

それは、夢の中から何一つ持ち出すことが出来ないようにです。

この世の富は、何一つあなたの所有にはならないのです。

この世には、あなたのものなど何一つ存在しません。

炎を掴んではならないのです。

この世の富に執着（しゅうちゃく）すれば、炎が身を焼き、自分の姿を見失わせます。

損得で人生を考えてはなりません。

どのように企（たくら）んでも、何一つあなたのものにはならないのです。

自分を見失ってはなりません。

自分を忘れてはなりません。

人生には目的が存在するのです。

そのことを思い出しましょう。

人生の目的を探しましょう。

損得勘定では見付け出すことは出来ません。

身を焼く炎を手放しましょう。

そうすれば、自分を思い出すことが出来るでしょう。
そして、人生の目的を思い出すことが出来るのです。