すべての人は、幻想を生きています。
残念ながら、人生とは幻想に過ぎないのです。
人生は現実ではありません。
なぜなら、それは、自分自身の投影に過ぎないからです。
人生は、映画のスクリーンのようなものなのです。
そこには、物語が映し出されていますが、そこに実体は存在しないのです。
実体は、あなたの内に存在しています。
この世界において、あなたの内こそが実体なのです。
人生は、あなたの内を反映した虚像に過ぎないのです。
人生の実体は、あなたの内に存在しています。
そのため、外に答えを探しても見付かることはありません。
あなたは、そのことを覚えておかなければなりません。
残念ながら、多くの人は、人生が虚像に過ぎないことを知りません。
現実は、自分の内に存在するということを知らないのです。
多くの人は、虚像の中に答えを探します。
そこに答えなど存在しないにもかかわらず、それを探し続けるのです。
多くの人は、幸福を得れば、人生が完成すると思い込んでいます。
そのため、多くの人は、幸福を目指します。
幸福は、決して悪い状態ではありません。
しかしながら、幸福を得ることによって人生を完成することが出来ると考えるのであれば、それは浅はかです。
それは、多くの人の幸福が、外に依存(いそん)しているからです。
多くの人は、外的な要因によって幸福が実現すると考えます。
例えば、他者や環境や物品などの、外的な要因によって幸福が実現し、その結果として人生が完成すると思い込んでいるのです。
残念ながら、幸福によって人生が完成することはありません。
どれだけの幸福を手に入れたとしても、それによって人生を完成させることは出来ないのです。
人生の完成は、実体である内の完成に伴(ともな)って完成するのです。
外をどれだけ飾(かざ)っても、人生が完成することはありません。
あなたは、そのことを理解しなければならないのです。
外的な要因に依存する幸福というのは、一瞬の輝きに過ぎません。
それは、確かに輝いてはいますが、その輝きは一瞬のものなのです。
それは、一瞬だけ輝いて、それ以降は輝きを失います。
多くの人の求める幸福は、流れ星のように、一瞬の輝きを見せて消えてしまいます。
一瞬の輝きをどれだけ集めても、道を照らすことは出来ないのです。
外的な要因によって実現する幸福に執着(しゅうちゃく)する必要はありません。
幸福は、一瞬の出来事です。
どのような幸福も、一瞬に過ぎないのです。
あなたは、幸福に対して執着してはなりません。
人生の完成と、幸福には、因果関係は存在しないのです。
外的な要因によって実現する幸福に執着しても、それはすぐに不幸へと変わるでしょう。
食物を味わい続けることは出来ません。
それが、どのような食物であろうとも、やがては味が無くなってしまうのです。
味の無くなった食物をいつまでも口の中に置いておくことは不快なのです。
味が無くなれば、それを飲み込まなければならないのです。
外的な要因によって実現する幸福に執着することは出来ません。
あなたは、外的な要因によって実現する幸福を求め続けなければならないのです。
それに終わりはありません。
どれだけの食物を飲み込んでも、やがて腹は減るのです。
どれだけの外的な要因によって実現する幸福を集めたとしても、必ず不満や不幸が襲います。
人生を完成させるためには、外的な要因によって実現する幸福に頼ってはならないのです。
実体は、あなたの内に存在する意識です。
外の物質を満たすことは、人生の完成に影響しません。
内の意識を満たすことが求められるのです。
人生を変えるためには、実体である内を改めなければなりません。
あなたは幸福を外に求めず、それを内に求めましょう。