あなたは自我に注意しなければなりません。
自我とは自分です。
それは自らを思う気持ちです。
自己愛のことです。
あなたが自己を愛し、大切にする気持ちは素晴らしく、とても大切なことです。
しかしながら、自己を愛する気持ちが強過ぎてしまうと人は自らを見失ってしまうのです。
それは、自己を愛するという行為があなたという存在の意義に反することだからです。
あなたは自己を愛するという本当の意味を知らなければなりません。
そして自らの存在意義を理解し、その役割りを果たさなければなりません。
あなたが自らの存在意義を理解することこそが自己の目覚めです。
その時あなたは自己を愛するという本当の意味を理解するでしょう。
あなたが自己を目覚めさせた時、そこに自我は存在してはいないのです。
なぜなら、あなたは自己のために存在している訳ではないからです。
あなたが存在する意義は、その力を自己以外の存在に使うことにあります。
あなたは力を所有していますが、それは自らのために使われる力ではなく、自己以外のすべての存在のためにこそ使われるべき力なのです。
すべての力は自己のために使われるべきではないことを理解し、それを覚えておかなければなりません。
そうでなければ、力は正しく使われることにはならないでしょう。
いくら素晴らしい力を所有していたとしても、その方向性が正しくなければ力は正しく使われることはありません。
正しく使われることのない力は歪み、やがて力を失ってしまいます。
自己を追求するために使われる力は正しい方向性を得ることは出来ません。
自己のために使われる力はいつか必ず歪み、間違いなくその力を失ってしまうのです。
自己に対して使われる力には限界があり、やがてその力を失ってしまうことを知っておかなければならないでしょう。
「すべてはひとつ」です。
それは世界の原則です。
すべては支え合い、すべては繋がっているのです。
その支えや繋がりは、個々が利他のために力を使うことによって始めて保たれる状態です。
自らの手を相手に差し伸べるからこそ、人は人と繋がり、互いに支え合い高め合うことが出来るのです。
相手に手を差し伸べることがなければ、人は人と繋がることは出来ません。
自分以外の存在に対して力を使うことをしなければ、あなたは世界と繋がることは出来ないのです。
自分のために力を使い、自己を追求するのであれば、やがて支えを失うことになります。
手を差し伸べる者にしか差し伸べられた手を掴むことは出来ないのです。
自我に飲み込まれてしまった者は利他のために力を使うことは出来ません。
そうなれば、自ずと孤立していってしまうのです。
孤立しては何も出来ません。
人は、個はとても小さくて弱い存在なのです。
強い力を得るために「すべてはひとつ」に繋がり、支え合っているのです。
あなたの力はあなたのためにはありません。
あなたに必要な力はあなた以外の者があなたに与えてくれます。
矛盾しているように思うかも知れませんが、そうしなければ協調性は生まれないのです。
人は個ですが、全体との繋がりを断ち切ることは出来ません。
孤立はどのような豊かさへも繋がってはいないのです。
あなたは自分以外の存在のために力を使わなければなりません。
あなたの力は自分以外のために使われた時に最高に輝きます。
あなたが誰かや何かを思う時、その力は無限に高まり強くなるのです。
あなたは自分以外のために生きなければなりません。
あなたが自分以外のために生きた時、誰かがあなたのために生きるでしょう。
力を自己に向けてはなりません。
どのように生きるのかはあなたの自由です。
しかしながら、あなたは自らが存在する意義を考えなければならないでしょう。
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