沈殿

あなたは、人生において成長を実現しなければなりません。

人生の目的は成長を実現することです。

人は、人生を通じて成長を実現しなければなりません。

それは、成長を実現することが人生の目的であるからです。

人生におけるすべての状況は、成長を実現するための学びです。

そのため、人生における状況には、成長を妨げるための無駄は存在しないのです。

すべての状況が、成長を実現するために役立つということを理解する必要があるのです。

成長を実現するためには、心の汚れを取り除く必要があります。

心を磨くことが、成長を実現するということなのです。

心は、感情の器です。

心の中には、様々な感情が詰(つ)め込まれているのです。

“暖かい”感情は表面に浮かび、“冷たい”感情は深くに沈みます。

暖かい感情とは、表面的で単純な感情のことです。

多くの人が認識することが出来ているのが、この感情のことなのです。

多くの人は、これを心と思い込んでいます。

しかしながら、心の器の中には、深くに沈んでいる冷たい感情も存在しているのです。

厄介(やっかい)なのは、冷たい感情です。

それは、深くに沈殿し、普段は鳴りを潜めています。

そのため、普段はそれを認識することは出来ません。

しかし、心を揺さぶる強い刺激によって舞い上がり、器全体を濁(にご)らせるのです。

心が濁ることによって、人は我を忘れてしまいます。

感情的になってしまえば、目の前の状況の意味を見失ってしまうのです。

目の前の状況の意味を見失ってしまえば、目的である成長を実現することが出来ないのです。

大切なのは、濁った心であっても、人生の目的を忘れないということです。

人生には、問題が生じます。

人生において、問題を避けることは出来ません。

どのような選択をしても、必ず心は揺さぶられ、濁ってしまうのです。

心が濁ることも避けることは出来ません。

あなたは、心が濁った状態で、目の前の問題と向き合わなければならないのです。

それは、容易なことではありませんが、乗り越えなければならないことです。

あなたは、暗闇の中を進まなければならないのです。

どのような暗闇の中でも、小さな光があれば進むことが出来ます。

何も大きな光は必要ではありません。

足元を照らす小さな光があれば、進むことは出来るのです。

あなたは、光を得なければなりません。

濁った心の中に、光を灯さなければならないのです。

光とは、目的意識のことです。

自分とは何か？

人生とは何か？

目の前の状況の意味は？

自分は今、何をしているのか？

このような問いが光なのです。

多くの人は、問い掛けを忘れています。

多くの人は、目の前の快楽や欲望や苦悩を貪(むさぼ)ることに必死で、自分や人生に問い掛けることを忘れているのです。

心の汚れを取り除くために、心を揺さぶり、濁らさなければなりません。

道を見失い、不満や不安に苛(さいな)まれるのは仕方のないことなのです。

目的意識を見失ってはなりません。

あなたは、目の前の快楽や欲望や苦悩を貪るために生まれたのではありません。

そのように生きるために生まれたのでもないのです。

あなたは、目の前の苦しみから必要を学び、成長を実現しなければなりません。

目の前の苦しみは、決して悪いことではありません。

心が濁ることを恐れてはならないのです。

心が濁らなければ、深くに沈殿する汚れを取り除くことは出来ません。

上澄（うわず）みを掬（すく）って、それを自分（の心）だと思い違えてはならないのです。

あなたの本質は、あなたが問題と向き合った時に現れます。

心が濁った状態が、現状におけるあなたの本質なのです。

自分を美化してはなりません。

弱さを認め、向き合わなければならないのです。

成長を実現するためには、弱さと向き合わなければならないのです。

心の汚れが取り除かれるまで、苦しみは続きます。

苦しむ程に、成長を実現する機会を得たと考えましょう。

そして、苦しみに感謝するのです。

そうすれば、あなたは暗闇の中でも進み、目的地に辿り着くことが出来るでしょう。

それは、即（すなわ）ち、目的を果たすということです。