すべての人は幸福を求めています。
すべての人は、幸福を目指しているのです。
幸福を否定する人はいません。
あなたが幸福を求めているように、すべての人も幸福を求めているということを理解しましょう。
しかしながら、あなたは幸福を一緒くたに考えてはなりません。
幸福を一括(ひとくく)りに考えてしまえば、幸福の本質を見失ってしまうことになるのです。
幸福の本質を見失ってしまえば、幸福を得ることは出来ないのです。
あなたは、幸福の本質について考えなければなりません。
多くの人は、幸福が一つのものだと考えています。
”ある状態”に至ることを幸福だと考えているのです。
例えば、友好的な人間関係を構築することや、満足の出来る仕事に携(たずさ)わることや、最愛の伴侶(はんりょ)を得ることや、好きな場所や物を得ることなどです。
どのような状態であろうとも、それを幸福と考える人がいます。
あなたにとっての幸福を不幸と考える人もいれば、あなたにとっての不幸を幸福と考える人もいるのです。
あなたにとっての幸福も、立場によって入れ替わるのです。
暗闇の中では光が幸福であり、光の中では暗闇が幸福なのです。
あなたは、幸福の条件が立場によって異なるということを覚えておきましょう。
人の求めている幸福などというものは、”無い物ねだり”に他ならないのです。
真夏には日陰を求め、真冬には日向(ひなた)を求めるのです。
楽しい時には苦しみを求め、苦しい時には楽しみを求めるのです。
幸福の本質とは、現状の立場に相対する立場であるということなのです。
あなたが現状を幸福だと考えていても、それも長くは続きません。
なぜなら、幸福の本質は現状の立場と相対する立場であるからです。
あなたが幸福だと考えている現状に居座れば、必ず他の立場を欲しいと思うのです。
多くの人は幸福を満足することが出来ると思い込んでいます。
しかしながら、あなたが幸福に満足することはありません。
あなたはいつか、次の幸福を求めることになるのです。
あなたは、幸福に満足することは出来ません。
必ず、満足することが出来なくなるのです。
あなたはいつか、幸福に不満を抱くようになるのです。
そして、かつての幸福を裏切るでしょう。
人生は、新たな幸福を探す旅路です。
立ち止まることは幸福ではありません。
幸福は、変化の中にこそ存在しているのです。
あなたが一つの幸福に執着(しゅうちゃく)すれば、そこには必ず退屈と不満が導かれます。
あなたが一つの幸福に執着すれば、その幸福によって不幸を得ることになるのです。
あなたの考えている幸福は幻想に過ぎません。
それは、確かに幸福であったでしょうが、同時に不幸でもあるのです。
あなたが幸福を見ている時には、不幸を見失っています。
あなたが不幸を見ている時には、幸福を見失っているのです。
しかしながら、幸福と不幸は同時に存在しています。
そのことを覚えておかなければならないのです。
あなたは、幸福の条件が限定されてはいないということを覚えておきましょう。
幸福の条件など、立場によって簡単に変わってしまうのです。
現状の幸福や、理想の幸福に執着してはなりません。
幸福の中に不幸を見出し、不幸の中に幸福を見出しましょう。
そうすれば、あなたは変化し続けることが出来るのです。
それが、人生を歩むということなのです。
幸福を求める者は不幸に至り、不幸を求める者は幸福に至るでしょう。
あなたは幸福を踏み締め、それが不幸となれば、別の幸福を踏み締めるのです。
人生はその繰り返しです。
現状に満足することは出来ますが、それは一時のことであることを理解しておきましょう。
あなたは変わり続けなければなりません。
人生に安住はありません。
幸福を得るというのは、変化し続け、歩み続けるということなのです。
あなたは、幸福が誤解であるということを覚えておきましょう。
それは幸福であり、同時に不幸なのです。
次の幸福を探しましょう。
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