人生は仮初(かりそめ)です。
人生は、一時のものに過ぎないのです。
誰にとっても、人生は命が尽きるまでの時間なのです。
人が命にとどまっていられるのは一瞬です。
人生は、始まってすぐに終わりを迎えてしまうのです。
あなたが命を去る時には、人生を短く感じることでしょう。
振り返ると、人生は一瞬の出来事なのです。
あなたは、人生が思ったよりも早く終わってしまうということを理解しなければなりません。
どのような人物も、命にとどまり続けることは出来ません。
どのように努めても、あなたは一瞬の内に命を去らなければならないのです。
あなたは、この儚(はかな)い人生に何かを所有することは出来ません。
所有したと思い込んではいても、一瞬の内に失ってしまうのです。
あなたが命を去る時には、すべてを手放さなければならないのです。
そのため、あなたはこの世界の何一つとして所有することは出来ません。
それは、掌(てのひら)の水のように、掴んでも指の間を擦り抜けてしまいます。
例え、掌にとどめることが出来たとしても、蒸発していつの間にかに無くなってしまうのです。
あなたは、何一つ所有することが出来ないということを理解しなければなりません。
多くの人は、所有が許されていると思い込んでいます。
何か一つでも、所有することが出来ると思い込んでいるのです。
その気持ちは、必ず裏切られることになります。
それは、あなたがすべてを手放さなければならないからです。
命を去れば、あなたには何一つ残らないのです。
何も所有することは出来ません。
それが、この世界の理(ことわり)であり、自然なのです。
何かを所有しているという思い込みは、この世界の理に反する不自然さなのです。
そのため、何かを所有していると思い込んでいる者には、不自然な人生が実現します。
不自然な人生とは、問題や苦しみや乏しさを味わう人生のことなのです。
人生において、問題や苦しみや乏しさにとどまるのは不自然です。
それは、可能性や喜びや豊かさに溢れているのが人生の自然な姿だからです。
あなたの人生が、可能性や喜びや豊かさに溢れた自然の姿であるためには、所有を手放さなければならないのです。
所有とは、不自然な停滞です。
所有しようとすることによって、人は不自然に陥(おちい)ってしまうのです。
不自然に陥ってしまえば、豊かさを得ることは出来ないのです。
どのように努めても、あなたは何一つ所有することは出来ません。
命ですら、手放さなければならないのです。
命よりも身近なものがあるでしょうか?
残念ながら、命に比べれば、他のどのようなものも遠くに存在しているのです。
最も身近な命ですら所有することは出来ません。
それ以外のものを所有出来ると思い込んではならないのです。
あなたは何一つ所有することが出来ません。
何も所有することが出来ないのだから、互いに与え合わなければならないのです。
所有が許されないのだから、与える他ないのです。
与え合うことは重要です。
なぜなら、与え合えば循環が生まれるからです。
循環とは、命の道です。
命は、循環によって保たれるのです。
循環を失えば、命を存続することは出来ません。
あなたは、命を所有することは出来ませんが、共に生きることは出来ます。
何一つとして所有することは出来ませんが、共に生きることは出来るのです。
何事にも、質があります。
質とは、命のことなのです。
命の質は、循環の質によって決まります。
豊かに循環すれば、命は豊かさを得ます。
循環に乏しければ、命は乏しさを得るのです。
あなたは豊かさのために所有を諦めましょう。
所有とは、強欲です。
強欲な者が豊かさを得ることなど出来ないのです。
強欲を往(い)なし、与えることが出来る者にこそ、豊かさが導かれるということを理解しなければなりません。
それは、所有とは弱さであり、与えることは強さであるからです。
強くなければ与えることは出来ません。
弱い者は、与えることが出来ないのです。
弱い者は集めます。
それは、恐れを抱いているからです。
手放すことは、とても勇気のいる行為なのです。
人生を豊かに生きるためには、勇気を必要とするのです。
恐れに気圧(けお)されて、与えることを諦めてはなりません。
与え合うことによって、命の道を作りましょう。
互いに与え合えば、儚い人生の中にも豊かさを得ることが出来るでしょう。
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