この世界に存在するもので、あなたの所有物は自己以外には存在しません。
あなたが唯一所有しているのは己の自己であるということを理解しなければなりません。
それ以外のどのようなものもあなたの所有物ではないということを覚えておかなければならないでしょう。
あなたは自己以外のどのようなものも所有してはいないということを心に止めておかなければならないのです。
執着心は人の眼(まなこ)を曇らせ、歪めてしまいます。
執着心が人に苦しみをもたらすのです。
何かに執着する気持ちが存在しているからこそ、そこには争いが生まれます。
どのような怒りや憎しみも、何かに対する執着心から導き出されるということを理解しなければならないでしょう。
執着心があるからこそ、人は争い、苦しむのです。
あなたが争いから離れ、苦しみを受け取らないためには、執着を捨てるということが求められるのです。
人は執着します。
それは、この世界に存在しているものを所有しているという誤った認識を持っているからです。
自己以外は所有することができませんが、多くの人はそのことを知らずに生きているのです。
そのため、そこには執着心が生まれ、人と人とは争うのです。
争いの無い世界に生きるためには、執着心を捨てる以外に方法はないのです。
自己以外のどのような存在にも執着してはなりません。
何かを求めることは素晴らしいことです。
欲求があなたに多くの富を導きます。
あなたは自らの欲求に従って多くのものを手にすることでしょう。
しかしながら、あなたが手に入れたどのようなものも、必ずあなたの手元を離れます。
どのようなものであっても、自己以外を所有することはできないのです。
あなたが命を終えた時、一体何を所有しているでしょう?
どのような財産も手にしていることはありません。
小さな埃(ほこり)さえも所有することはできないのです。
あなたが本当に所有しているものは、自己だけなのです。
そのことを忘れてはなりません。
あなたは何かを手に入れます。
しかしながら、遅かれ早かれそれをすべて手放さなければならないのです。
どのようなものであっても、決して所有物ではないのです。
人生が求めるのであれば、あなたは必ず奪われます。
あなたがどのように努めようとも、失う必要があるのであれば、あなたは失うのです。
それを防ぐ方法など存在しないのです。
あなたがそれを大切だと思うのは、そこに愛情が存在するからです。
それはとても素晴らしいことです。
しかしながら、その愛情が歪み愛情でなくなれば、執着心を以てそれを必死に掴むことでしょう。
執着は恐れを生み出します。
執着心が在るからこそ、失うことを恐れるのです。
執着していないものを失うことに心を煩(わずら)う人はいません。
執着しているからこそ、人は心を煩うのです。
心を煩えば、その瞬間に幸福は逃げていきます。
思い煩う人が幸福を手にすることは不可能なのです。
あなたは自らの執着に気を付けていなければなりません。
すべては変化の中に在り、決してとどまることはないということを理解しなければなりません。
あなたが所有していると思い込んでいるどのようなものも、自己を残してすべて失うということを決して忘れてはなりません。
執着しても失います。
執着する度に思い煩い、不安と争い、そして苦しみが増すだけです。
それはあなたが求めているものですか?
あなたが求めているものが幸福であるのならば、執着を所有してはならないのです。
執着と幸福は共存しません。
すべては変化を求め、自由に存在します。
それが正しい姿です。
執着という束縛によってその自由を奪うのであれば、必要な代償を支払わなければならないということを知らなければなりません。
すべては自由にして美しいのです。
変化を食い止めてはなりません。
何かに執着し、世界の変化を食い止めるのであれば、幸福は決して手に入らないということを覚えておかなければならないでしょう。
あなたが唯一所有することを許された自己を磨くことに執着し、それ以外を執着の束縛から解き放たなければなりません。
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