世界の内に存在するものの一切は流転します。
この世界の内にあって変化を受け入れないものは存在しません。
不変的に思えるものであっても、この世界の内に存在しているのであれば、必ず変化を続けるのです。
世界の内に存在する一切は、この瞬間も変化し続けているということを理解しましょう。
ただ一つ、この世界の外に存在する真理だけが不変であるということを覚えておきましょう。
この世界の一切を信用してはなりません。
なぜなら、それは変化してしまうからです。
どのように強固な鉄も、錆(さび)によって朽ちてしまいます。
多くの人は何かに頼ることによって、自分自身を保ちます。
他人や物に依存することによって、自分が崩壊しないように努めているのです。
人には頼り(支え)が必要なのです。
すべての人が未熟です。
細い茎の植物が風に倒されるように、人も簡単に倒れます。
細い茎の植物が風に倒されないためには、自分以外の何かに頼る必要があります。
自力であっては、風に耐えることができないのです。
細い茎の植物が頼るものは、風に耐え得る強さを持つものでなければなりません。
風に倒れるものを頼りにしても、共に倒れてしまうからです。
どのような強風に晒(さら)されても、それに耐えるものを探す必要があるのです。
ここでいう細い茎の植物とは人間の心を現します。
風とは人生の学び(状況)です。
頼りとは自分以外の存在です。
人生は学びの場所です。
多くの場合、学びは問題という形を以て導かれます。
そのため、多くの場合に多くの人は苦悩を覚えるのです。
多くの人が苦悩を抱えて生きています。
不安や心配、怒りや悲しみと共に生きているのです。
問題を前にした時、あなたの心は風に晒(さら)される植物のようなものです。
何かの支えがなければ、その心は苦悩によって簡単に折れてしまうのです。
心には何等かの支えが必要です。
人が苦悩を受ける時に、それに耐え得る支えとは何でしょうか?
この世界の内に存在するものは、そのすべてが変化します。
それは、支えとしては軟弱です。
強風によっては、巨木であっても倒れてしまうのです。
この場合、巨木は強風によって倒れるという変化を受け入れたのです。
変化を受け入れないものこそが、あなたの支えとなる唯一のものであるのです。
それは、この世界の内には存在しません。
この世界の内に存在しながら、世界の外に存在するもので触れられる唯一のものが真理であるのです。
人は真理を支えとしなければならないのです。
真理こそが、この世界において唯一の不変であるのです。
あなたは変化するものに頼ってはなりません。
他人や物は必ず変化を受け入れます。
どのように信用している相手であっても、その心は変化するのです。
あなたがどのように相手を信用していようとも、あなたの心も変化します。
物に頼る者がいますが、物の価値は日々変化するのです。
物ほど、当てにならないものもないでしょう。
物の価値であるなら、人の心の方がよっぽど信用することができます。
しかし、どちらも頼りにはなりません。
他人も物もあなたにとっては有難いものではあります。
しかし、それ等に頼り切ることはできません。
その支えはすぐに倒れてしまうからです。
あなたが信用している相手は、あなたが危機の時に本当に支えとなるでしょうか?
相手が危機の時には、あなたが相手の支えとなるでしょうか?
あなたが危機の時に、物が支えとなるでしょうか?
真理をおいて、不変的なものは存在しません。
真理に従っている者が、苦悩に倒れることはないのです。
この世界の内に存在するものの一切は流転するということを忘れてはなりません。
ただ一つ、この世界の外に存在する真理だけが不変であるということを覚えておきましょう。
あなたはそれを支えとしましょう。
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