すべてのものは、繁栄と衰退を繰り返します。
それは、成長するためです。
どのようなものであろうとも、繁栄と衰退を所有しているのです。
成長のために、繁栄したものは必ず衰退し、衰退したものは必ず繁栄するのです。
この世界には、陰陽の仕組みが存在し、すべてのものにその性質が備わっています。
この世界において、繁栄を避けることのできるものは存在しません。
どのようなものも必ず繁栄するのです。
しかしながら、繁栄と同時に衰退をも避けることはできないのです。
それは、すべての存在が成長を避けることができないからです。
多くの人は、繁栄を望みます。
その一方で衰退を拒みます。
それは、傲慢(ごうまん)であるからです。
傲慢であるが故(ゆえ)に、自分にとって有利だと思えるものだけを受け入れるのです。
そして、自分にとって不利だと思えるものは否定します。
傲慢さが偏見を生み出し、偏見によって歪めるのです。
本来ならば、繁栄と衰退は同じものです。
それ等は同時に存在しているのです。
しかしながら、傲慢さを抱える者にはそれを理解することができません。
そして、繁栄と衰退を引き剥がそうと企(たくら)むのです。
その企によって繁栄と衰退を切り離したとしても、そこに生じるのは破滅なのです。
繁栄と衰退は同じものです。
それを二つに切り離すことによって、破滅が導かれるのです。
繁栄と衰退は二つで円形を作ります。
それを二分すれば、その場にとどまってはいられないのです。
半円形になれば、互いに離れることになるのです。
繁栄だけを求めても、衰退だけを求めても、そこに待っているのは破滅です。
重要なのは、繁栄と衰退の二つの性質を大切にすることです。
多くの人は、繁栄に好感を抱き、衰退には悪感(あっかん)を抱きます。
多くの人は、繁栄は役に立ち、衰退は役に立たないと思い込んでいるのです。
しかしながら、それは誤解です。
繁栄と衰退が円形を作り上げることによって、前進することができるのです。
繁栄を善とし、衰退を悪と考えてはなりません。
目的は成長にあります。
繁栄も衰退も目的ではないのです。
多くの人は繁栄と衰退を目的としているのです。
繁栄することを目指し、衰退しないことを目指します。
そのために、真の目的を見失うのです。
知性が真の目的を教えます。
知性に乏しければ、偏見に捕らわれることになるのです。
知性の向上こそが成長であるのです。
あなたは知性を向上させるために繁栄と衰退を体験しているのです。
知性は衰退によって生じます。
繁栄している時には、誰もが思慮を損ないます。
そして、誰もが内省(ないせい)を忘れるのです。
そのため、繁栄している時には誰もが知性を失います。
それは、外向に傾くことによって、自らの立ち位置を見失うからです。
立ち位置を見失えば、足を踏み外すでしょう。
足を踏み外せば、崖下(がいか)に落ち込んでしまうのです。
知性を失えば、繁栄を失うのです。
知性を失えば、衰退が導かれます。
衰退の中で、人は内省することができるのです。
内省することによって知性を見出し、自らの立ち位置を理解することができるのです。
立ち位置を理解すれば、足を踏み外すこともないでしょう。
衰退している時には、真っ直ぐに歩むことができるのです。
それは、繁栄の道なのです。
その繰り返しによって人は知性を高めるのです。
すべてのものが繁栄と衰退を繰り返すということを覚えておきましょう。
無駄な抵抗を手放し、自然と共に歩み、知性を高めましょう。
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