人は目の前の快楽に溺れて、成さねばならないその目的を忘れてはなりません。
何よりも重要なことは、自らの目的を遂行することであるということを覚えておきましょう。
どのような人にも必要な目的があります。
その目的というのは、あなたが自らの命や自己や生活や立場や財産や豊かさや成長などの、大切なものを守るための責任を果たすということです。
あなたが人生の目的を果たすことがなければ、どのようなことがあっても人生が豊かなものになるということはないのです。
あなたにはやらなければならないことがあります。
果たさなければならない責任が存在しているのです。
あなたはどのような状況にあっても、その目的を果たすことが最優先であるということを覚えておきましょう。
自己の目的が最重要事項であるということを忘れてしまえば、人は人生に苦しまなければならないということを覚えておきましょう。
あなたは自己の目的を知らなければなりません。
自己の目的が存在しないのであれば、人生の豊かさも存在しないということを理解しなければなりません。
人生が勝手に豊かなものになるなどと考えてはなりません。
残念ながら、豊かさに対して導くことがないのであれば、人生が豊かさへと辿り着くことはないのです。
あなたは人生をコントロールしなければならないのです。
人生をコントロールするためには、自己をコントロールしなければなりません。
船を導く船頭が嵐の海を渡って目的地に辿り着くように、自己をコントロールする人はこの厳酷(げんこく)な人生を渡って幸福へと辿り着くことができるのです。
あなたが成さなければならないのは、自己のコントロールであり、その目的の達成であるということを覚えておきましょう。
何も考えず、何の計画も無しに海原へと漕ぎ出したところで、目的地へと辿り着く前に遭難するのが落ちです。
目的地はどこにあるのか?
どのような航路によってそこへ向かうのか?
どのくらいの時間をかけて?
何人の船員で?
どのくらいの食料を持参して?
辿り着いたら何をするのか?
帰路はどうするのか?
最低でもこのくらいの計画がなければ無事に航海をすることはできないでしょう。
人生は航海のようなものです。
常に変化する状況に対応して目的地に辿り着かなければならないのです。
船に酒を積み込んだとします。
目的地に辿り着く見当が付いたのであれば、快楽に任せてそれを平らげれば良いでしょう。
しかしながら、目的地に辿り着くことができずに遭難したのであるならば、酒さえも貴重な飲料であるのです。
快楽は楽しいものです。
誰もが快楽の味を欲しています。
しかしながら、克己(こっき)によって快楽の誘惑に勝ることがなければ、必要な目的を果たすことも難しいのです。
酒を飲んで酔い潰れた航海士が、船舶を目的地に辿り着かせることができるでしょうか?
目的地に辿り着くまでに楽しそうな島を見付けて、そこで楽しむのであれば、無事に目的地に辿り着くことはできるでしょうか?
あなたは自らの目的を知らなければなりません。
自己を知ることによってその目的を理解しましょう。
自分自身が何をしたいのか?何を求めているのか?ということも知らずに、必要な成果を得ることはできないのです。
快楽に溺れる者は自己を見失います。
それは、快楽に従う者は責任を放棄するからです。
あなたは快楽に従い、それに溺れてはなりません。
目の前の小さな楽しみよりも、後の大きな喜びを取りましょう。
その時の快楽を選択する者には、目的の達成もないのであるから、人生の豊かさを得ることはできません。
快楽を欲して行う人は、後になって自らが取るに足らない小さな結果を集めていたことを知って絶望します。
しかしながら、快楽に溺れることがなく、苦しみの中にあっても自己の目的の為に努める人は、後になって自らの集めていたものが大きな豊かさであったと知って歓喜するのです。
あなたにとっての最高の目的は何ですか?
最高の理想は何ですか?
小さな快楽に気を取られてはなりません。
寄り道をしている人は、人生が終わりを迎えるまでに目的地に辿り着くことはできないでしょう。
快楽に溺れる人は、自己の人生の目的を忘れているでしょう。
目的地に存在している喜びこそが至上の幸福であるということを理解しましょう。
手前から奥に進むに従って大きな宝石が置かれているのに、手前の小さな宝石を一つひとつ拾い集めているのであれば、一番奥にある最も大きな宝石を持ち帰ることはできないのです。
快楽を味わってはならないと言うのではありません。
最も重要な目的を果たすことが大切であるということを忘れてはならないということです。
小さな快楽を捨てて、大きな快楽(目的の達成)を味わいましょう。
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