ただの人間ならどこにでもいます。
ただの人間なら都にいます。
ただの人間なら畑にいます。
ただの人間なら山中にいます。
ただの人間なら手を伸ばせば届くところにいるのです。
あなたは何の変哲もないものを欲しがりますか?
あなたが何かを欲しがるのは、それが魅力的に映るからです。
魅力を覚えることがなければ、あなたはそれを手にすることはないのです。
人間は選ばれます。
それは他人によって選ばれます。
他人が気に入ることがなければ、人間は他人に選ばれないのです。
他人は魅力的な人間を選ぶのです。
人間は選ばれます。
それは仕事によって選ばれます。
仕事が気に入ることがなければ、人間は仕事に選ばれないのです。
仕事は魅力的な人間を選ぶのです。
人間は選ばれます。
それは「神」によって選ばれます。
「神」が気に入ることがなければ、人間は「神」によって選ばれることはないのです。
「神」は魅力的な人間を選ぶのです。
人間は選ばれます。
それは罪によって選ばれます。
罪が気に入ることがなければ、人間は罪に選ばれることはないのです。
罪は魅力的な人間を選ぶのです。
これは自分自身の意思によって選択する人生です。
しかし、戸口を開くのは屋敷の主人であるのです。
訪ねて来た者が勝手に戸口を開き、屋敷に侵入することはできません。
そのようなことをすれば、盗人という汚名を着せられて討ち滅ぼされてしまうでしょう。
人間は屋敷を訪ねることはできますが、勝手に中に入ることは許されてはいないということを覚えておかなければならないのです。
屋敷の主人が気に入ることがなければ、人間は決して持て成されることはないのです。
ただの人間を主人は招き入れはしません。
主人にとって、その人間が特別な存在でなければ、決して戸口を開くことはないのです。
あなたの家に知らない者が訪ねて来たとしても、あなたはその者を知らないために警戒し、安易に扉を開いて屋内に招き入れることはないでしょう。
特別な者でなければ、馳走(ちそう)を振る舞うこともないのです。
あなたは訪ねた屋敷の主人に気に入られるように、ただの人間としての立場を捨て去りましょう。
あなたは、屋敷の主人のことを調べなければなりません。
主人がどのような人間を求めているのかを知らなければならないのです。
善人の屋敷に訪ねたのが悪人であっては、顔を見るなり追い返されます。
善人の屋敷に訪ねて招き入れられるのは、善人でなければならないからです。
悪人は、悪人の住む屋敷にのみ招き入れられるのです。
ただの人間なら、屋敷の主人は関心を持ちません。
どこにでもいるのなら、価値はないのです。
主人は価値のある人間を求めているのです。
あなたは常に自らを磨き続けなければなりません。
あなたが招き入れられたい屋敷の主人の意向に従って、己を築くのです。
あなたは主人に仕えて生きなければならないのです。
主人の元にいなければ、どのような豊かさも得られないのです。
人間は、その主人から恵みを受けるのです。
屋敷に招き入れられたとしても、怠っていてはなりません。
後から訪ねてくる人間が優れているのであれば、既に招き入れた者の中からその代わりを探すからです。
あなたには心と才能が与えられています。
あなたは心を美しく保つことを忘れてはなりません。
そして、才能を生かすことを忘れてはなりません。
どのような人間にも才能が与えられています。
あなたは自らの才能のために働きましょう。
ただし、才能とは特別なものとは限りません。
笑顔でいることすら才能なのです。
あなたは屋敷の主人が気に入る人間になるように努めましょう。
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