人生には、時というものが存在しています。
時に従って必要が満たされるのです。
時とは、因果の仕組みの出現です。
因果の仕組みが現れ出る時に、必要は満たされるのです。
因果の仕組みは常に出現していますが、その現れには規模が存在しています。
小さな出現もあれば、大きな出現もあるのです。
多くの人は、大きな出現には気が付くことが出来ますが、小さな出現には気が付くことが出来ません。
それは、小さく現れ出るために、気付き難(にく)いということなのです。
大木の桜には気が付いても、足元の菫(すみれ)には気が付かないのです。
自然界には常に花が咲いているのに、それに気が付くことが出来ません。
それと同じように、人生には常に時が現れているのに、それに気が付くことが出来ないのです。
時を無視することは出来ません。
しかしながら、多くの人は時を無視して人生の展開を求めているのです。
多くの人は、人生を思い通りにしたいと願っているのです。
それは、多くの人が未熟であるからです。
未熟であるために、自分が正しいと思い込んでしまいます。
自分が正しいと思い込んでいるために、思い通りにしようと考えるのです。
そして、思い通りにならないことに憤慨(ふんがい)したり、悲しむのです。
残念ながら、人生は思い通りには展開しません。
それは、人生には時が存在しているからです。
因果の仕組みは、あなたよりも偉大な存在です。
あなたが、因果の仕組みに勝ることはありません。
あなたは、因果の仕組みに従わなければならないのです。
しかしながら、因果の仕組みを扱っているのはあなた自身です。
因果の仕組みは、あなたの注文を受けて、それを実現しているのです。
人生においては、自分で依頼した結果を受けているに過ぎないということを覚えておきましょう。
人生の原因はあなたです。
そのため、あなたは時を無視することが出来ないのです。
時を無視すれば、人生が展開することは出来ません。
それは、春の花に、冬に咲けと言っているようなものなのです。
春の花は冬には咲きません。
それは、春の花にとって、冬が時ではないからです。
春の花は、冬の間、時を迎えるために準備に努めます。
準備が間に合えば、時の訪れと共に花を咲かせることが出来るのです。
準備が間に合わなければ、時を迎えたとしても、花を咲かせることは出来ないのです。
あなたは、準備をしておかなければなりません。
時は必ず訪れます。
因果は必ず導かれるのです。
それがどのような結果であろうとも、それを受け取らなければなりません。
あなたは、どのような結果を受け取るのかを知りません。
しかしながら、それを必ず受け取らなければならないのです。
あなたがしなければならない準備とは、どのような結果を受け取ったとしても、それを豊かさへと変換していくための力の準備なのです。
準備を怠(おこた)るのであれば、どのような結果を受け取ったとしても、それを豊かさへと変換することは出来ません。
多くの人が、人生に不満や不安を抱え、乏しさを感じているのは、受け取った結果を豊かさへと変換することが出来ていないということなのです。
人生が勝手に豊かさを得ることはありません。
怠慢(たいまん)に過ごしている者が豊かさを得ることの出来る道理は存在しないのです。
勉強も、挑戦も、努力も、辛抱も、継続も、工夫も、創造もしない者が、どうやって人生を豊かにするのでしょうか?
怠慢に過ごしている者は、それに相応しい結果を受けるのです。
人生は思い通りにはなりません。
しかしながら、あなたは不貞腐(ふてくさ)れてはなりません。
それでも、勉強と、挑戦と、努力と、辛抱と、継続と、工夫と、創造を続けなければならないのです。
思い通りにならない状況は、思い通りにならない時であるだけです。
それは、あなたの時ではないだけなのです。
太陽は昼に輝き、月は夜に輝きます。
動物は地を駆け、鳥は空を飛び、魚は水を得て輝くのです。
それぞれには時があって、それを生かさなければならないのです。
あなたは時を見極めなければなりません。
自分を知り、時を知りましょう。
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