諦めなさい。
	あなたは諦めなければなりません。
	しかし、諦めることは容易ではありません。
	それは、そのように教育されてはいないからです。
	あなたは欲を持つように教育されています。
	幸福とは多くを得ることであり、多くを犠牲にすること・・・
	あなたはこのように教えられているのです。
	欲望に根差した教育は、大量消費を実現させます。
	そのような方法は自らの足場を崩すことに他なりません。
	多くを得ようとし、多くを失うのです。
	それは、諦めることを知らないからです。
	何かを手に入れること、何かを実現することを正しいと思い込んでいます。
	加えていくことにしか考えが及ばず、減らしていくことをしないのです。
	そのため、病を得れば薬を加える。
	敵を得れば暴力を加える。
	このように罪に更なる罪を重ねるのです。
	しかし、人は自らの行為が罪であるということに気が付きません。
	正しいと思っているからこそ、それを実行するのです。
	しかし、そのような方法がいつまでも続くことはありません。
	欲望を諦めなければ、やがてはすべてを失うのです。
	魚を捕り尽くし、木を伐(き)り尽くし、大地を焼き尽くすのです。
	欲望を諦めなければ、幸福は決して手に入らないのです。
	欲望は自我によって導かれます。
	自我とは、自己中心的な価値観のことです。
	自我に従えば、人は諦めることをしません。
	一度決めたことを覆(くつがえ)すことは、プライドが許さないのです。
	真の幸福を得るためには、自我を諦める必要があるのです。
	欲望に根差して生きるのをやめましょう。
	自分勝手に生きていけば、必ず争いが生じます。
	争いは人を”縦”に分けます。
	それは、上下関係という愚かな関係性を導くのです。
	それでは、進歩向上は望めません。
	古い者は去る必要があります。
	しかし、欲望に根差した生き方をしている古い者が、自我を諦めることはありません。
	古い者が古い価値観に執着することによって、全体の進歩向上は遅れているのです。
	あなたは自我を諦めなければなりません。
	自分が何もかもを決めているなどという思い上がりを手放しましょう。
	そのように思い込んでいるのであれば、恥によって後悔することになるということを覚えておきましょう。
	任せるのです。
	この世界には、真理という大いなる知性が働いています。
	それは、あなたよりもあなたのことを知っているのです。
	あなたが考え付くことなど、小さなものに他なりません。
	あなたが考え付くことなど、愚行以外の何物でもないのです。
	あなたは自分を否定されたように思うでしょうか?
	人が自我を諦めないために罪を重ね、わざわざ苦悩を得ているということを理解することができるでしょうか?
	すべての苦悩の原因は自我を諦めないことにあるのです。
	いつまでも古い価値観に執着していてはなりません。
	自分とは何かを考えましょう。
	手放すのです。
	諦めなければなりません。
	人生に抵抗する必要はありません。
	あなたは矛盾を感じているはずです。
	その矛盾を押し殺してはなりません。
	押し殺された感情は、あなたの心臓に突き刺さる釘となるからです。
	自我を諦めれば問題(苦悩)は解決するのです。
	そのことを心にとめておきましょう。
	
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