人生において、理想は実現しません。
	理想は実現する必要がないのです。
	必要のないものが実現することはありません。
	この世界は、必要によって満たされているのです。
	理想は重要なように思えますが、それが実現しないということは重要なものではないのです。
	多くの人は、理想を追い求めます。
	それは、重要でないことを追い求めているということなのです。
	人は、多くを求めます。
	人は、多くを欲しがるのです。
	それは、無い物ねだりという行為によって現れます。
	人は、無い物を欲しがるのです。
	理想とは、目の前に存在しない空想です。
	理想とは、”無い物”であるということです。
	目の前に存在しているのは、理想とは程遠い現実です。
	現実こそが、常に目の前に存在するのです。
	多くの人が理想を追い求めるのは、それが目の前に存在しないからです。
	理由はそれだけなのです。
	人は、所有しているものを満足し、無い物に対する不足を覚えるのです。
	不足は欲求として心に働き掛けます。
	人の心は、欲求を治めることができません。
	心は、欲求に従うのです。
	あなたは、人が無い物を欲しがるということを覚えておきましょう。
	その性質が自分自身にもあるということを理解し、目の前の現実に向き合うのです。
	人は、無い物を欲しがります。
	例え、それが気に入らないことであったとしても、それを失えば欲しがるのです。
	人は、目の前にある物を軽視します。
	例えば、忙しい者は暇を求めます。
	忙しい者が暇を得れば、そこには大きな喜びが導かれるでしょう。
	しかしながら、忙しい者も暇を得ればそれに満足します。
	そして、暇な者は忙しさを求めるのです。
	暇な者は忙しさを求めます。
	暇な者が忙しさを得れば、そこには大きな喜びが導かれるでしょう。
	しかしながら、暇な者も忙しさを得ればそれに満足します。
	そして、忙しい者は暇を求めるのです。
	終始、忙しさに満足する者はいません。
	もちろん、暇に満足し続けることのできる者もいないのです。
	人は無い物に価値を見出すのです。
	多くの人は、目の前の状況に不満を吐きます。
	それは、無い物である理想を求めているからです。
	理想を求めることによって、人は現実から逃避するのです。
	しかしながら、覚えておかなければならないのは、現実から逃避したとしても、その場所で同じことを繰り返すということなのです。
	現状に対する不満も、そこから離れるのであれば、次はその不満を欲するようになるのです。
	それは非効率的なのです。
	人には、無い物を欲しがる性質があることを理解すれば、現在自分自身が否定しているものを否定する必要がないということに気が付くでしょう。
	手放せば欲しくなるのです。
	あなたは、目の前の状況に対して、不満を吐かずに向き合ってみましょう。
	そうすれば、目的地への到達は早いでしょう。
	無い物を欲しがる性質に付き合って、否定と欲求を繰り返すのであれば、効率が悪いのです。
	手放せば欲しくなります。
	目の前の気に食わない状況を否定することをやめ、そこから何を学ぶことができるのか?ということを考えましょう。
	後に欲するものを否定する必要はないのです。
	人は、理想に惑わされています。
	大切なのは、現実を重視することなのです。
	理想を求める”本能”に従い、現実を否定するのをやめましょう。
	無い物を欲しがる癖(くせ)に注意しましょう。
	無い物を欲しがるのではなく、有る物を大切にするのです。
	
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