あなたは、欲するものすべてを手にすることはできません。
あなたが手にすることのできるものは、あなたにとっての必要だけです。
あなたは、自分に必要のないものを手にすることはできません。
あなたは、自分に相応しいものを手にするのです。
不要なものを手にすることはできません。
どのように努めても、相応しくないものを手にすることは叶わないのです。
この場所は、一つのものが分裂した世界です。
全体は個に分かれました。
役割はそれぞれに分担されたのです。
あなたには、あなたに相応しい役割が与えられています。
あなたには、自らの役割を超えた働きは許されません。
あなたには、自らの役割の範囲での働きが許されているのです。
そのため、あなたが欲して手にすることのできるものは、自らの役割の範囲内のものに限定されます。
役割の範囲を超えた何かを手にする必要がないのです。
人は、自らの役割を果たすために生まれたのです。
役割に関係のないものを手にしたとしても、それに価値を見出すことはないのです。
あなたが本当に求めているものは、自らの役割に相応しいものだけです。
自らの役割に相応しくないものを手に入れたとしても、それはすぐに失われてしまいます。
そして、それに価値がないことに気が付くのです。
大工が漁師の道具を必要としないように、あなたには必要と不要があるのです。
大切なのは、仕事を果たすことです。
大工は、大工道具によって仕事を果たします。
漁師は、漁具(ぎょぐ)によって仕事を果たすのです。
あなたにとって必要なものとは、他者にとっての必要なものとは異なります。
あなたは、自分にとって必要なものを求めなければなりません。
そのためには、冷静に判断する必要があるのです。
多くの人は、自分にとって必要ではないものを求めています。
大工も漁具に憧れを抱くのです。
漁師も大工道具を欲しがるのです。
しかしながら、それでは仕事がはかどりません。
それぞれの仕事には、それぞれの仕事に相応しい道具が存在するのです。
あなたは、自分が何者であるのか?ということを考えなければなりません。
自分が何者であるのか?ということを知らなければ、何が必要であり、何が相応しいのかを知ることもできないからです。
磁石は鉄を得ることができます。
しかし、茨(いばら)を得ることはできません。
茨を得るのは布なのです。
しかし、布は鉄を得ることはできません。
それぞれには、それぞれの特性が備わります。
あなたには、あなただけの特別な役割が与えられているのです。
そのため、あなたが他者を羨(うらや)んで、自らの仕事に必要ではない道具を欲してはならないのです。
あなたが手にすることが許されているのは、その仕事(役割)に相応しいものだけです。
多くの人は、自らの役割を超えて欲しがるのです。
強欲は身を滅ぼします。
強欲に根差して、身を立てる者は無いのです。
磁石は鉄を欲し、布は茨を欲する必要があるのです。
何もかもを欲しがったところで、仕事の邪魔になるだけです。
あなたは強欲に注意しなければなりません。
必要でないものを無闇矢鱈(むやみやたら)に欲しがってはなりません。
あなたは自分が何者であり、何のために生まれたのか?ということを考えましょう。
そうすれば、自らが欲しているそれが、必要か不要かということを知ることもできるでしょう。
必要のないものを求め続けていれば、本当に必要なものを見失います。
あなたは、何もかもを手にする必要はありません。
欲望が実現すれば良いということでもないのです。
大切なのは、人生を考えることです。
あなたには、特別な役割が与えられています。
それを見失ってはなりません。
自分に相応しいものを見極めましょう。
分際を見誤ってはなりません。
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