人生とは、ただ楽しく生きるための時間ではありません。
人生とは、ただ利益を追求するための時間ではないのです。
人生とは、豊かに生きるための時間なのです。
豊かさとは、すべてを享受(きょうじゅ)した状態のことです。
楽しさと苦しみ、利益と損失、富と貧、善と悪、仲間と敵・・・
このように対立する両方を享受した状態こそが、豊かさであるということを覚えておきましょう。
多くの人が、乏しさを生きています。
多くの人の人生が、豊かさとは程遠いのです。
それは、すべてを享受してはいないからです。
多くの人は、自分にとっての良いものを求めています。
苦しみよりも楽しさを、損失よりも利益を、貧よりも富を、悪よりも善を、敵よりも仲間を求めるのです。
それは、豊かさの分割です。
豊かさを分割すれば、豊かさは豊かさではなくなります。
分割された豊かさは、乏しさとなるのです。
そのため、多くの人が乏しさを生きているのです。
豊かさを生きるためには、すべてを享受する必要があります。
この世界には無駄は存在せず、すべてが必要です。
必要なものを享受しないのであれば、豊かさを得ることはできないのが道理なのです。
必要に満たされて初めて、豊かさが実現するのです。
あなたが豊かな人生を望んでいるのであれば、すべてを享受するという気持ちを保たなければなりません。
良いものだけを選んでいれば、豊かさは得られないのです。
しかしながら、悪いものを選ぶことは容易なことではありません。
それは、常識が立ちはだかるからです。
多くの人の常識とは、未熟な価値観です。
良いものを選ぶことによって豊かさを得ようと考えるのが常識です。
多くの人が、その価値観に従っています。
そのため、悪いものを選ぶという行為には、制御が働くのです。
多くの人は、常識に従って、悪いものを避け、良いものを選ぶようになるのです。
それは、簡単な方法です。
多くの人は、簡単な方法によって豊かさを得られると考えているのです。
残念ながら、簡単な方法によって豊かさを得ることはできません。
良いものに加えて、悪いものを選ぶことによって豊かさは得られます。
しかしながら、多くの人にとって、それは難しいことなのです。
豊かさとは、難しい方法によって実現します。
多くの人は簡単な方法を選びます。
そのため、豊かさを生きる人が少ないのです。
人生にとって重要なことは、どれだけ難しい方を選べるのか?ということです。
自分にとって簡単な方法を用いたところで、良い結果を得ることはできないのです。
豊かさとは、可能性のことでもあります。
難しいことによって、人は可能性を広げることができるのです。
簡単なことを繰り返したところで、可能性が広がることはないのです。
簡単な方法には、可能性を広げる力はありません。
可能性が無いために簡単であるのです。
多くの可能性があるから難しいのです。
既知よりも、未知の方が難しいのです。
それは、既知よりも未知の方が可能性を抱えているからに他なりません。
あなたが豊かさを求めるのであれば、自分にとって難しい方を選びましょう。
恐怖に従って、簡単な方を選んではなりません。
人生とは、楽しさと利益を追求するための時間ではないのです。
苦しみと損失を得ることになっても、それを大切に扱わなければなりません。
苦しみと損失は決して悪い結果には結び付きません。
健康になるために病気になるようなものです。
病気は決して、悪いものではありません。
寧(むし)ろ、病気によって初めて気付くこともあれば、悟ることもあるのです。
すべてを享受すれば、必ず豊かさが得られます。
どのような状況も大切に扱わなければなりません。
それは難しいことではありますが、それが大切です。
0 件のコメント:
コメントを投稿