すべての人生は、必要を満たします。
誰も、必要に対して反発することは出来ません。
どのように抵抗しようとも、必要は必ず実現するのです。
どのように努めても意味を成しません。
あなたは、人生において自らに与えられた必要を満たさなければならないのです。
あなたは必要を満たすために生きています。
人生の目的は、自らに与えられた必要を満たすことなのです。
必要を満たすことのない人生は存在しません。
花の咲かない春や、風の吹かない冬がないように、必要を満たすことのない人生は存在しないのです。
あなたの必要は満たされます。
人生は、どのような手段を用いても、あなたの必要を満たすのです。
そのことを覚えておかなければなりません。
残念ながら、あなたにとっての必要というものは、あなたの都合を配慮(はいりょ)したものではありません。
すべての人は未熟に生まれます。
そのため、すべての人には、自分に対する必要が分からないのです。
必要は、自分にとって都合の良いものとは限りません。
大抵の場合、自分にとって都合の良いものとは、自分にとって都合の悪いものなのです。
それは、あなたが未熟であるからです。
残念なことに、未熟者は価値を理解することが出来ません。
未熟者は、未熟であるが故(ゆえ)に紛(まが)い物に価値を見い出すのです。
若人(わこうど)が価値を見誤ることを老人は知っています。
それは、自らも昔に同じように見誤ったからです。
若人は、価値を見誤ります。
それは、経験が浅いからです。
それは仕方のないことなのです。
若人は、価値を理解する必要があります。
若人にとっては、価値を理解することが必要なのです。
価値を理解するためには、失わなければなりません。
既存(きそん)を失わなければ、価値を理解することは出来ないのです。
なぜなら、既存よりも、新規(未知)の方が価値があるからです。
人生においては、変化にこそ価値があります。
変化を重ねる程に、人は本質へと近付くことが出来るのです。
ただし、古いものや伝統が悪いということではありません。
これは、あなたの価値観や考え方や生き方についての話なのです。
あなたは、自らの内側に所有する既存を手放し、新規(未知)を得なければならないのです。
その繰り返しによって、人はやがて本質を得るのです。
人生において、本質を得ることは必要です。
それは、人生の意味や目的でもあるからです。
人生の意味や目的を得なければ、人生は空しさを離れることが出来ないということを理解しなければなりません。
失うことを恐れてしまえば、本質に近付くことは出来ません。
抱えている荷物を手放すことなく、新たな荷物を抱えることは出来ません。
失うことを恐れる頑固者には、必要を満たすことは出来ないのです。
失うことを悪いことだと考えてはなりません。
寧(むし)ろ、失うことは良いことなのです。
あなたは、失うことを否定してはなりません。
失うものは、失うべくして失うのです。
決して、無意味や無駄に失う訳ではありません。
あなたが失うのは、より良いものを得るためです。
悪いものを得るのではありません。
あなたは、既存を最高だと考えてはなりません。
既存というものは、それがどのようなものであっても居心地が良く、継続したいと考えるかも知れません。
しかしながら、それでは停滞することで精一杯なのです。
停滞することでは、必要を満たすことが出来ません。
それは、人生を乏しくする方法だからです。
あなたは、人生に逆らうことは出来ません。
失うことを避けることは出来ないのです。
失うことを恐れず、その時が来れば、自ら手放しましょう。
腐ってしまった食べ物をいつまでも大切に抱えていてはなりません。
それは、あなたの腹には苦(にが)いのです。
食べ物は大切ですが、腐ってしまえば価値がありません。
それが、どれだけ大切なものであったとしても、腐ってしまえば手放しましょう。
腐ったものをいつまでも所有していれば、苦しみが襲うことになるのです。
あなたは、そのことに気が付かなければならないのです。
価値を見極めましょう。
今のあなたにとって価値の無いものに執着してはなりません。
失う時には、快(こころよ)く手放しましょう。
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