悲劇

人生は、あなたに困難をもたらします。
問題や壁や苦悩として目の前に現れる困難は、あなたにとってそれは悲劇であるに違いありません。
人生というものはあなたを打ち砕きます。
物事が始めから終わりまで順風満帆に進むということはありません。
風が止むこともあれば、帆が裂けてしまうということもあるのです。
とにかく、人生はあなたに苦しみをもたらすことでしょう。
しかしながら、人生はあなたのことをただ苦しめようとして困難をもたらすのではありません。
そこには、苦しみの中に潜んでいる可能性をあなたに掴み取ってもらうという狙いが存在しているのです。
無駄なことなど何一つとして存在することはありません。
無駄な苦しみなどあなたに必要ないのです。
苦しみには、苦しむための理由があるのです。
あなたはそれを探さなければならないのです。
人生が順風満帆に進むということはありません。
毎日が晴天であり、自らの思惑に対して都合の良い日々が続いていくことなど有り得ないのです。
あなたの力ではどうすることもできない悲劇的な状況を受け取らなければならないということもあるのです。
誰にでも、自らの力ではどうすることもできない状況を受け取らなければならない時があるのです。
しかしながら、目の前の悲劇的な状況を自らの力ではどうすることもできないからと言って諦めてはなりません。
あなたが進む道は、どのような困難が立ちはだかり行き先を塞ごうとも、あなたが諦めるという結論に至らない限り、また歩き始めることができるのです。
あなたが諦めた時こそが、道が途切れる時と知らなければなりません。
あなたが諦めることがなければ、道は続いていくのです。
人生はあなたに対してひどい仕打ちをするかもしれません。
そして、あなたはその困難に絶望してしまうかもしれません。
しかしながら、どのような困難が行き先を塞ごうとも、あなたが本当に進みたいと願う道ならば、それを諦めてはなりません。
積み上げてきたものをすべて失ってしまうかもしれません。
しかしながら、それで終わりではないのです。
あなたがそこにいれば、もう一度積み上げていくことができるのです。
あなたは耐えなければなりません。
あなたの力ではどうすることもできない悲劇的な状況を受け取らなければならない時があります。
それは、誰しもが持つ可能性なのです。
悲劇的な状況も自然であるということを理解しなければならないでしょう。
何の困難も無く、すべてが順風満帆に進むということの方が不自然であるということを理解しなければなりません。
人生とは元来厳しく苦しいものです。
厳しさや苦しみを受け取ることなく、築くことのできる豊かさや幸福など有り得ません。
厳しさや苦しみが存在しているからこそ、豊かさや幸福が成立しているのです。
大切なのは、困難を否定しないことです。
自らの力ではどうすることもできない悲劇的な状況を受け取らなければならない時があります。
しかしながら、それを否定してはなりません。
耐え忍ばなければなりません。
そして、また歩き始めなければなりません。
どの道を行けども、そこにはあなたにとって悲劇的な状況が待っています。
どこへ行こうと同じです。
ならば、進みたい道を行くのが良いでしょう。
どのように努力をし足掻いても、困難や苦悩から逃げることはできません。
それは受け取るべくして受け取っているということを理解しなければならないでしょう。