人生の旅路においては、抱え切れない荷物を運ぶことはできません。
	あなたは裸一貫で生まれました。
	生きている時には、多くの道具と助けを得るでしょうが、人生において頼ることができるのは自力(力量)のみです。
	あなたが運んでいるものは、自力に叶うものだけなのです。
	誰もが自力以上には運ぶことはできません。
	あなたは人生において、自力以上に何かを運ぶことができないと理解する必要があるのです。
	分(ぶん)を弁(わきま)える必要があるでしょう。
	分相応の生き方しか叶わないのです。
	しかし、多くの人は見栄を張ります。
	そして、自力では運び切れないほどの荷物を抱えるのです。
	それは、欲望によって抱えた荷物であるということを理解しなければなりません。
	欲望によって余計に抱えることになるということなのです。
	強過ぎる欲望は分を弁えません。
	自分が自力よりも大きな存在だと思い込んでしまうのです。
	重量を超えた荷物によって、身動きが取れなくなってしまうのです。
	それは、人生の苦悩としてあなたに襲い掛かります。
	人生の苦悩は何かが不足しているということにはないのです。
	余計に持ち過ぎていることから生じていることに気が付かなければならないのです。
	身軽な人物がどうして苦悩するのでしょうか?
	身軽であるほど、足取りは軽いものとなるのです。
	多くの人が不安によって支配されています。
	多くの荷物を持たなければ、旅が上手くいかないという恐怖に襲われているのです。
	動植物が必要以上に何かを溜め込むでしょうか?
	余計な荷物を持つのは人間だけなのです。
	多くの動植物は荷物を持ってすらいないのです。
	必要なものは、必要な時に調達するのです。
	それで、足りるのです。
	あなたの抱えているそれは、本当に必要な荷物なのでしょうか?
	恐怖によって余計に抱えてはいませんか?
	必要の無い荷物を抱えていることほど大変なことはないのです。
	登山するのにテレビが必要ですか?
	余計なものは抱えないことが求められるのです。
	恐怖を克服しましょう。
	余計に荷物を抱えてはなりません。
	あなたはすでに持ち過ぎているのです。
	余計な荷物が苦悩を導くということを忘れてはならないのです。
	問題が発生し、苦悩が生じたのであれば、あなたは先ず”捨てる”ことを考えましょう。
	沈没しそうな船であれば、あなたは迷わず荷物を捨てるはずです。
	過積載であるために、その船は沈むのです。
	簡単な話です。
	あなたは余計に考え過ぎています。
	余計な不安や心配を抱えているのです。
	余計な習慣もあるのです。
	普段の食事によって十分に栄養は足りているのに、(栄養を補助する)薬を飲むようなものです。
	多くの人が”捨てる”ことをしません。
	そのため、病を抱えれば、余計な薬を抱えるのです。
	病の原因は余計な”荷物(考え方や習慣)”を抱えているからに過ぎません。
	それ等を捨てなければ、同じことの繰り返しになることなど明白なのです。
	しかし、それには気が付きません。
	もしくは、欲望に従って捨てることがないのです。
	力量を超えているために病という問題が生じているのです。
	そのことに気が付かなければならないのです。
	すべての問題は力量を超えた過積載にあるのです。
	欲望に従ってはなりません。
	今こそ、自らを省みる時です。
	
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