あなたは統合に努めなければなりません。
「すべては一つ」です。
それが本来の姿です。
しかし、一つのものは分裂したのです。
その結果として、人は苦悩を得ることになりました。
それは、答えを得るにも、分裂した状態の手掛かり以外には手にすることができなくなったからです。
それは誤解を生みました。
分裂した手掛かりから得られる情報は、人間から答えを隠したのです。
断片的な情報を繋ぎ合わせることによって答えに辿り着くことができますが、それを繋ぎ合わせるのは困難です。
すべての人が断片的な情報を多少所有しているだけに過ぎず、全体像を掴むことはできません。
そのため、人生の意味や自分自身という存在を知ることができないのです。
すべての人が苦悩を抱えます。
それは、明確な答えを持たないからです。
しかし、人生においての苦悩は大切な情報の一つです。
それも理解する上での一種の手掛かりに他ならないからです。
多くの人は苦悩を嫌います。
多くの人が”自分”を主体とした価値観を通して認識するために、世界は歪んだ形を以て実現するのです。
しかし、”自分”というものが何であるのか?ということを知る者はありません。
”自分”が女だと思えば、女の立場から世界を見ることになり、世界は歪みます。
”自分”が男だと思えば、同じように世界は歪んでしまうのです。
女にとっても、男にとっても、(最終的には)世界は一つである必要があるのです。
分裂した状態では、答えに辿り着くことはできません。
そのため、統合に努める必要があるのです。
分裂した情報、知識、価値観、歴史、文化・・・
すべてを統合するには、柔軟な姿勢が必要です。
固定観念に固執(こしゅう)し、頑(かたく)なに現在の立場を守るのであれば、統合が実現することはありません。
そのような態度は、更なる分裂を導きます。
分裂するほどに理解は得難く、答えに辿り着くことに遠退(とおの)くのです。
すべての情報は、一つのものが分裂した状態で導かれるということを理解しましょう。
組み合わせ方を工夫しなければ、決して結合しません。
しかし、多くの人は固定観念に固執しているために、組み合わせ方を工夫することができません。
初めから結合するとは考えていないのです。
どのように分裂したものであっても、元が一つであるのだから、必ず結合します。
それは難しいことですが、不可能なことではないのです。
あなたが否定しているものは、否定するべき対象ではないのです。
現時点においては否定することしかできないでしょうが、あなたの成長に合わせて、それを受け入れることができるようになります。
それは、小さな結合という結果を導くのです。
その積み重ねが、あなたに大切な答えを導くのです。
目の前の”それ”は、元は一つであったのです。
陰と陽も二つで一つの存在です。
性質が違うことは問題ではありません。
様々な形、働きを持つ臓器の集合体が人体であるのと同じです。
しかし、すべてが大切な臓器であるのです。
形や働きが違うという理由で否定するのであれば、統合が実現することはないのです。
違うように見えるものであっても、その見た目で判断してはなりません。
深い部分においては、必ず共通点があり、元は一つであったのです。
分裂を許してはなりません。
統合を促(うなが)しましょう。
それを実現することができるのはあなただけです。
これはあなたの仕事なのです。
「すべては一つ」である(あった)ということを理解しましょう。
そのような視点で世界を観察してみましょう。
そうすれば、あなたは大切な手掛かりに気付くことができるでしょう。
苦悩を手放すためには、そのようにする他ないのです。
苦悩を好むのであれば、分裂を好み、それを続けましょう。
幸福を望むのであれば、統合に努めましょう。
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