人生は、あなたの思い通りに進むものではありません。
寧(むし)ろ、人生はあなたを裏切るでしょう。
あなたの思いを無視し、それとは反対の状況を導くこともあるのです。
それは、あなたの要求とあなたへの必要が違うためです。
あなたの要求とは、あなたが判断した必要です。
それは、あなたの視点(立場)から求めた必要です。
あなたへの必要とは、人生が判断した必要です。
人生の視点から必要なものを与えるのです。
あなたが求めるものと、人生が与えるものには相違があるでしょう。
視点が違えば、必要も違ってくるのです。
子どもの頃のあなたと、大人のあなたでは、必要に違いがあるはずです。
昨日のあなたと今日のあなたでは、既に必要が違っているのです。
視点とは立場です。
立場が違えば、見えてくる景色も違います。
その違いが、必要の違いを導くのです。
あなたにとっての最善が、必ずしもあなたの要求に沿うものとは限りません。
残念ながら、あなたには何が最善であるのかを知ることができないからです。
あなたが最善を知るためには、より広い視野が必要です。
全体を眺めることができなければ、最善を理解することができないのです。
あなたは人生がどうなるのかを知っていますか?
次の展開がどうなるかさえ、あなたには分からないのです。
そのような視野によって、本当に最善を得ることができるのでしょうか?
あなたの要求は、あなたの最善となるのでしょうか?
あなたの最善とは、あなたを成長させる糧(かて)になるか?ということです。
あなたにとっての必要とは、成長するに必要であるということなのです。
成長するのに最善でなければ、必要だとは判断されないのです。
人生は思い通りには進まないものです。
あなたはそこで悔しい経験をするでしょう。
沸き起こる怒りに自分をコントロールすることができないかもしれません。
深く傷付き、絶望を味わうかもしれません。
悲しみの果てに塞ぎ込んでしまうかもしれません。
人生には苦しいことがたくさんあるのです。
誰にとっても、人生は苦しいものでしょう。
気楽に生きる人はいません。
どのような人であっても、苦悩を抱えているのです。
あなたが羨ましく思う人がいたとしても、その人はあなたと同じように苦悩しているのです。
誰にとっても、人生は思い通りには進んでいないものなのです。
あなたはそのことを理解しましょう。
悲劇の主人公に自分を重ね合わせていてはなりません。
泣き言は何の価値もないのです。
あなたを苦しめるだけです。
それでは問題は解決しません。
人生が思い通りに進まなくても、そこには人生が導く最善があるのです。
理想は必ずしも最善ではありません。
あなたの理想が実現するのであれば、あなたは成長する機会を失ってしまうでしょう。
あなたの理想が実現するのであれば、それ以上成長することができないということなのです。
理想は実現しない方が良いのです。
それは、あなたのためなのです。
成長することが人生の目的です。
それは、人生の中で最大の喜びです。
成長すること以上の喜びは存在しないのです。
思い通りに進まなくて良いのです。
思い通りに進まなくても努力を続けなければなりません。
紅葉(もみじ)の葉が落ちたからといって、水遣りを怠ってはならないのです。
葉が落ちれば、根を伸ばしています。
思い通りに進まないことの中には、最善があり、必要があるということを覚えておきましょう。
思い通りに進まない時も、大切にしましょう。
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