すべての存在において、時間は有限です。
これを無限にすることのできる存在はありません。
すべての存在が限られた時間の中に存在しているのです。
あなたは、与えられた時間が有限であるということを知りましょう。
それを無限であるように扱ってはなりません。
あなたが時間を欲する時には、それは失われているのです。
悔やみは後に起こります。
それを先に得ることはできません。
あなたは時間について、より考察する必要があるということを覚えておきましょう。
有限の時間の中では限界があります。
そこでの業(わざ)には限りがあるのです。
そのため、すべての存在は後継にそれを託(たく)さなければならないのです。
すべてが時間によって奪われるのです。
あなたの体力も気力も、状況や環境さえも時間によって奪われるのです。
あなたはすべてを奪われます。
それを守ることはできません。
あなたに残るものは何一つとしてないでしょう。
あなたは託さなければなりません。
いつまでも時間を与えられるなどと思ってはなりません。
あなたの時は尽きるのです。
その時には、あなたは瞼(まぶた)を開くことも、立ち上がってどこかへ向かうことも許されないのです。
あなたは自分以外の存在に託さなければなりません。
自然界にはその仕組みが延々と受け継がれています。
竹は根によって後継し、後継させます。
梅は種子によってそうします。
人間は欲望(に根差した意思や子ども(教育)など)によって託すのです。
それぞれに後継を得る方法が違います。
時間が有限であるのだから、何かしらの方法によって後継を得る必要があるのです。
しかし、あなたは”人間”のように、動植物のように後継を得てはなりません。
それは、苦悩を導くからです。
苦悩を避けるためには、賢(かしこ)くなければなりません。
賢者は悟りによって子を残します。
それは、”人間”や他の動植物とは違う方法なのです。
あなたが豊かに存在し、それを後継に託したいと考えているのであれば、悟りを得ることに時間を使わなければなりません。
賢者が託すのであれば、世界は幸いです。
愚か者が託せば、世界を苦しめるのです。
それは、悟りによって事を行わないからです。
悟りとは、本質を得ることです。
人生とは何か?
自分とは何か?
この問いに答えを導くのが悟りの役割なのです。
あなたは時間が有限であるということを知りましょう。
そして、その立場から人生や自分について、目の前の状況や未来について考えましょう。
無益に時を過ごしてはなりません。
あなたはすべての時間の中に問いましょう。
その働きはあなたを賢くし、やがては悟りをもたらすでしょう。
悟りを以て後継する者、後継させる者は幸いです。
それは、世界に幸福をもたらすからです。
欲望を以て後継する者、後継させる者は苦しむでしょう。
それは、世界に苦悩をもたらすからです。
悟りとは真の知恵であり、欲望とは無知(偽の知恵)であるということを覚えておかなければなりません。
知恵を得るためには、時間を大切に扱い、そこに充実を求める必要があるのです。
何を以て充実とするかは、人それぞれです。
それは心に従いましょう。
それぞれに必要な充実の形があるのです。
それを放置してはなりません。
時間を大切にしましょう。
過去と現在と未来を大切にしましょう。
悟りを以て後継し、後継させましょう。
それによって満足を得ましょう。
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