人生において、本物に辿り着くことは容易ではありません。
本物よりも偽物の方が遥かに多く、偽物は本物を擬態(ぎたい)します。
本物を見極めることも容易ではありません。
本物と思うものに辿り着いたとしても、それが本物であると見極める力がなければならないのです。
数ある偽物の中から、本物を見極めることは至難です。
しかし、人は本物を見極めなければならないのです。
それが人生の意味でもあるのです。
人生における幸福を考えた時に、それにも真偽があるのです。
本物の幸福はあなたの魂に満足を与えます。
それによって虚無(きょむ)を得ることはありません。
偽物の幸福があなたの魂を満足させることはありません。
一時の満足を与えはしますが、次に待っているのは虚無感であるのです。
偽物だと気が付いた時には、虚しさが待っているのです。
真の満足を得るためには、本物を手にしなければならないのです。
本物の幸福が何であるのか?ということを見極める必要があります。
本物を見極めるためには、本物を見ることです。
しかし、初めから本物を見ることはできません。
それは、あなたの得る世界は、あなたに相応しいからです。
あなたに相応しいものだけが与えられるのです。
それは、あなたが自らに相応しいものを選択するからなのです。
そのため、あなたは初めから本物を見ることはできないのです。
あなたは人生の目的を知っていますか?
あなたは何者なのですか?
人生や自分自身の真実を知らずに、どうやって本物の幸福を得ることができるのでしょうか?
本物を知るためには、偽物を見せられます。
あなたは初めに偽物を見なければなりません。
世の中に溢れているもののほとんどが偽物です。
あなたは偽物の幸福に囲まれています。
あなたの周囲の人達が求めている幸福は、本物の幸福なのでしょうか?
多くの人は苦悩を抱えています。
苦悩を導くものが本物の幸福だと思いますか?
偽物であるために苦悩を導くのです。
それが本物の幸福なのであれば、満足を導くに違いないのです。
人は苦悩という偽物を見ます。
苦悩しなければ、本当の幸福を見極めることができないからです。
偽物を細部まで知ることによって、本物との違いに気が付きます。
偽物に詳しくなることによって、本物に対する”違和感”を覚えるようになるのです。
あなたが本物に出会う時には、必ず違和感を覚えます。
それは、あなたが偽物しか知らないからです。
多くの人は偽物の中に染まっています。
自分が所有している幸福が偽物であるということにすら気が付かないのです。
それに違和感を感じないのです。
違和感を感じるまで偽物を観察する必要があります。
自らが間違いに気が付くまで、それは繰り返されるのです。
苦悩を終わらせるためには、自らの間違いに気が付かなければならないのです。
そのため、誰かや何かが助けてくれるなどということはありません。
本物と偽物の区別を付け、本物を求めていけば良いだけなのです。
本物を知るために、その何倍もの偽物を知らなければなりません。
そのため、人生には苦悩が尽きませんが、それは本物を見極めるためであるということを理解しなければならないのです。
偽物の幸福、偽物の不幸を信じてはなりません。
苦悩を得ることは良いことです。
苦悩を得ることがなければ、幸福に気が付かないからです。
あなたが苦悩を抱えていたとしても、それは決して無駄ではないのです。
偽物を見ることは、本物を見極めるための必要条件であるということを理解しましょう。
多くの偽物を潜り抜け、本物に辿り着きましょう。
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