あなたには、果たさなければならない目的があります。
それは、人生という目的です。
しかしながら、それを壮大なものとして考える必要はありません。
なぜなら、人生というものは、小さな選択の積み重ねであるからです。
人生と聞けば、多くの人は萎縮(いしゅく)してしまうでしょう。
人生について考えることは、多くの人にとっては難しいことなのです。
それは、目の前のことに目を向けてはいても、人生という遠いものには目を向けてはいないからです。
小さなものを見る習慣は育まれていても、大きなものを見る習慣は育まれてはいないのです。
そのため、いきなり人生について考える必要はありません。
現状から、できることによって、最終的に人生というものを考え、その目的を達成すれば良いのです。
人生を焦る必要はありません。
焦ってしまえば、達成すべき目的を達成することが難しくなってしまうのです。
あなたは焦ることなく、一つ一つを丁寧にこなしましょう。
一つ一つの地道な積み重ねが、壮大な計画を支えることになるのです。
一つ一つの積み重ねを疎(おろそ)かにしているのであれば、全体が大きく積み上がった時に崩れ去ってしまうのです。
石垣は、高くなるほどに精妙(せいみょう)さが求められるのです。
いい加減に積み上げられた石垣では、高く積み上げることはできません。
少しの風雨にさらされただけで問題が発生するのです。
いい加減に積み上げることは、短時間の内に作業を終わらせることができるでしょう。
そのため、次の石垣に取り掛かることもできるのです。
そうやって、短時間の内に多くの石垣を所有する人がいます。
しかしながら、その石垣は少しの衝撃によって崩れ去ります。
それでは、豊かさを実現したことにはなりません。
そのようないい加減な仕事であっては、目的を果たすことはできないのです。
丁寧に積み重ねることは、多くの時間と労力を必要とします。
丁寧な仕事は仕上がりが遅く、なかなか先が見えません。
そのため、多くの石垣を所有することはできないのです。
しかしながら、丁寧に積み重ねられた石垣が簡単に崩れ去ることはありません。
丁寧に積み重ねられたために密度が濃く、衝撃に耐えることができるのです。
時間と労力は、それに相応しい成果を導きます。
時間と労力の投入が無駄になることはありません。
多くの人は表面的な豊かさを求めます。
それは、良質な石垣を一つ所有するよりも、粗悪な石垣を複数所有する方が豊かであるとする考え方があるのです。
どれだけ多くの石垣を所有していたとしても、そのすべてが崩れ去ってしまうのであれば、乏しいのです。
一つだけであっても、崩れ去ることのない石垣を所有している方が豊かであることは明白なのです。
中身の無いものを豊かさと考えてはなりません。
中身の無いものを生み出してはなりません。
中身の無いものを欲してはなりません。
時間と労力を掛けても、良いものを生み出し、良いものを求めるのです。
あなたが豊かさを得るためには、一つの理(ことわり)を守っていれば良いでしょう。
それは、”より良い仕事をする”ということです。
あなたは、より良い仕事をすれば良いのです。
より良く考え、より良く行い、より良く喜び、より良く与え、より良く感謝し、より良く感謝されれば良いのです。
丁寧な仕事を心掛けながら石垣を積んでいれば、石垣を頑丈にするのにより良い方法を知ることができるでしょう。
しかしながら、焦り(不安や強欲など)によっていい加減な仕事によって石垣を積んでいるのであれば、石垣を早く積み上げる方法を知ることになるのです。
それは、より粗悪な積み方となるのです。
両者の方向性は全く別の成果を生み出すのです。
あなたには果たさなければならない目的があります。
日常とは、そのための作業です。
それは、石を一つずつ積み重ねていく作業なのです。
石には様々な形状があります。
日常には、様々な問題や発見があるでしょう。
あなたはその問題や発見を丁寧に積み重ねなければなりません。
いい加減に毎日を過ごしてはなりません。
あなたは日々、自分を磨くように努めなければならないのです。
自分を磨く程に、良い仕事ができるようになるのです。
今日という石をどのように積むかはあなた次第です。
不貞腐(ふてくさ)れていい加減に生きないようにしましょう。
一つのいい加減な仕事が、石垣を崩すことがあるのです。
侮(あなど)ってはなりません。
毎日が大切な仕事なのです。
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