人生において、あなたは成長することを求められています。
どのような立場にある人であっても、成長する必要があるのです。
成長とは、より良くなるということです。
それは、自分の道をより深く進むことを実現することなのです。
道を進むためには、変化する必要があります。
変化には多くの犠牲を必要とします。
どのような人物であろうとも、変化のためには代償を支払わなければならないのです。
変化に支払う代償とは過去です。
あなたが変化し、道を深く進むためには、過去を犠牲にしなければなりません。
過去を代償として支払うことがなければ、道を進むことはできないのです。
多くの人は過去と共に生きています。
それは自然なことです。
過去を否定しろと言っているのではありません。
過去と共にいれば、それ以上進むことができないということなのです。
過去はその場を動きません。
過去は、過去が生じた時にとどまるのです。
過去を背負って進むことはできません。
あなたが先へ進むためには、過去と決別し、それを前進するための代償としなければならないのです。
多くの人にとって、過去は樹木のようなものです。
それは時間の経過と共に大きく育ちます。
地中深くに根を伸ばし、幹は太り、枝葉は栄えます。
美しい花を咲かせ、やがて実を付けるのです。
過去と共に生きる人は、その果実を頬張(ほおば)っているのです。
その果実は、人によって味を変えます。
ある人には甘く、ある人には苦く、ある人には毒となるのです。
それがどのような味の果実であろうとも、過去と共に生きるということは、その場を離れることができないということなのです。
多くの人にとって、過去は心の支えであり、生活の基盤です。
どのような過去であろうとも、自らを正当化することによって美化することができるからです。
嫌な記憶は少しずつ腐食します。
そして、良い記憶を新たに形成することもできるのです。
その果実がどのような味であろうとも、過去に生きる人はそれを有り難がっているのです。
過去と共に生きることも良いかも知れません。
しかしながら、それは可能性を広げることのない生き方となってしまうのです。
過去と共に生きる人には豊かな人生は導かれません。
それは、幻想であるからです。
過去は睡眠中に見る夢のようなものです。
そこに実態は無いのです。
幻想の中に生きることによって、人生は可能性を失っていくのです。
あなたが人生に虚しさを感じるのであれば、過去に原因があるのです。
過去の幻想の中に生きているために、現実が虚しいのです。
人生とは現実です。
それは”今”であるのです。
人生は過去でも、未来でもありません。
過去の幻想に生きることをやめましょう。
未来の希望に縋(すが)る必要もないのです。
目の前の状況がどのように苦しいものであっても、それは一時的なものに過ぎません。
この世界におけるすべての現象は一時的なものに過ぎず、感情は相対的なものに過ぎないのです。
あなたは感情によって惑わされます。
一時的な状態にとどまっているのです。
それは、既に過去と共に生きているということなのです。
状況は常に変化の中に存在します。
それは、可能性を広げるためです。
人生の可能性は常に広がっています。
そのため、過去は途絶えた方が良いのです。
過去と共に生きようとする多くの人は、その道が続くかもしれないという淡い期待を抱いているのです。
その結果として、過去に縛られ、過去に生命力を奪われているのです。
あなたの生命力を使って、過去という樹木はあなたを酔わせる果実を与えるでしょう。
過去と共に弱ってはなりません。
過去と共に死んではなりません。
過去の果実は豊かに実らせておいて、あなたは先へと進みましょう。
過去を美しいものとしてその場に残しましょう。
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