あなたは、その道がいつまでも続かないということを知らなければなりません。
	あなたの進んでいる道は、いつかは途絶えるのです。
	道が続くためには、別の道が生じなければなりません。
	別の道と合流するか、新たに道を生み出さなければならないのです。
	真っ直ぐに続く道は存在しないのです。
	あなたはその道がいつまでも続かないということを理解しましょう。
	そして、目的地へと辿り着くためには、その道に拘(こだわ)ってはならないということを理解する必要があるのです。
	あなたは柔軟に、道を進んでいく必要があります。
	道程(みちのり)の変化に対応し、目的地へと向かいましょう。
	人は所有している価値観を大切にします。
	それは良いことです。
	しかしながら、拘りによって問題となることを知らなければなりません。
	拘りは、時間の経過と共に価値観を”腐らせる”作用があります。
	拘りの中に長く所有された価値観は、変化が阻害され、新鮮さを失います。
	酸素が供給されない細胞が壊死(えし)してしまうように、変化の供給されない価値観は心を苦しめる原因となるのです。
	多くの人は現状の価値観に拘り過ぎています。
	その結果として、価値観の変化が実現することなく、古い概念(がいねん)や古い生き方に縛られることになります。
	それは、道が行き止まりになっているにもかかわらず、新たな道を模索(もさく)しないのと同じです。
	拘る時間が長引く程に、価値観の変容は難しくなります。
	大抵の老人が古い価値観の中に生きているのはそのためです。
	これまでに生き延びたという自負が、首を絞めているのです。
	これ程の皮肉はないのです。
	人は常に新たな価値観に目覚める必要があるのです。
	変化、向上していくことが求められているのです。
	古い価値観によっては、世界に貢献することができません。
	若者は次の世界を担う存在です。
	老人はこれまでの世界を担ってきた存在なのです。
	年齢の話をしているのではありません。
	世界に貢献する価値観と、そうすることができない価値観があるということなのです。
	前時代的な価値観は、現代には役立ちません。
	それは、世界は常に向上しているからです。
	水準の高い場所に、水準の低い知識や技術を持ち込んだとしても、貢献することはできないのです。
	新しいものが良く、古いものが悪いと言っているのではありません。
	環境に適合した状況を導く必要があるのです。
	樹木は古い枝を落とします。
	それは、新たな枝が光を受けるために、古く光を受けない枝が必要ではなくなったからです。
	樹木に対して貢献する枝とは、多くの光を集めることのできる枝なのです。
	そのため、古い下枝は朽(く)ちるのです。
	下枝を落とし、上枝を伸ばすことによって、樹木は成長するのです。
	すべては大きく成長し、世界に貢献するためなのです。
	巨大な樹木は生命の宿となります。
	住み処(か)や食事、水源を提供します。
	朽ちれば苗床ともなるのです。
	あなたは成長しなければなりません。
	成長する程に、貢献することができます。
	どのような種類の樹木であろうとも、成長する程に貢献することができるのです。
	あなたは他人と自分を比較する必要はありません。
	あなたは、あなたの役割を果たせば良いのです。
	あなたらしく大きく成長するべきなのです。
	心を大きく育てましょう。
	道を伸ばすのです。
	一つの形態、価値観に拘ってはなりません。
	時には折れて、道を伸ばすのです。
	真っ直ぐに進めなければ曲がれば良いのです。
	あなたは枝のように折れ曲がり、光を集めましょう。
	そして、美しい花を咲かせ、豊かに果実を実らせましょう。
	拘りに時間と労力を集中してはなりません。
	目的のために柔軟に、時間と労力を使いましょう。
	
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