すべての人は幸福を求めています。
	幸福とは、心の平穏です。
	心が平穏であることが、幸福であるのです。
	何を得て、何を失っても、心の平穏がなければ幸福ではないのです。
	人は、幸福という名の平穏を求めているのです。
	心が平穏であるためには、問題を解決する必要があります。
	問題が心の平穏の妨げになるということはありません。
	心の平穏のためには、問題が必要不可欠です。
	嵐が去る時、人は心に平穏を認識することができるのです。
	問題が生じなければ、その対極に位置する平穏を得ることはできないのです。
	多くの人は問題を拒絶することによって心の平穏を得ようと考えています。
	問題が存在しなければ幸福であると信じているのです。
	それは、浅はかな考えであるということを知らなければならないのです。
	幸福のためには、問題が必要です。
	あなたは問題を拒絶してはなりません。
	花が好きで昆虫が嫌いな人がいるとします。
	そのような人は昆虫を問題として、拒絶するでしょう。
	しかしながら、花は昆虫のために咲いているのであり、人のために咲いているのではないのです。
	花にとって、昆虫は協力者です。
	花は、昆虫のために咲いているのです。
	昆虫が存在しなければ、花は存在しないのです。
	花を愛でるためには、昆虫をも愛でなければならないのです。
	問題である昆虫を拒絶するということは、花をも拒絶するということになるのです。
	昆虫を拒絶することによって、花を愛でるという目的は頓挫(とんざ)するということを理解しなければならないのです。
	幸福を得ようとしている人が、問題を拒絶してはなりません。
	幸福とは、問題のために存在しているからです。
	問題が存在するために、幸福が存在しているのです。
	主体が幸福ではないのです。
	人生の主体は問題にあるということを知りましょう。
	あなたは成長するために存在しているのです。
	成長するためには、問題を解決しなければならないのです。
	ただ、自分勝手に心の中で幸福感に浸(ひた)っているだけでは、成長することはないのです。
	実際には幸福ではないものを、幸福だと思い込むことはできます。
	しかしながら、それは虚しい幻想に過ぎないのです。
	それは、睡眠時の夢のようなものなのです。
	幻想から覚めた時、心の平穏も失うのです。
	しかしながら、問題は存在し続けているのです。
	大切なのは、問題を長期化しないということです。
	問題をできるだけ素早く解決すれば良いのです。
	何かを問題としている感情を、素早く変えれば良いのです。
	それだけで、あなたは心の平穏を実現し、幸福を得ることができるでしょう。
	争いが存在しなければ、思いやりを理解することはできません。
	死に対する認識がなければ、生を大切にすることはできないのです。
	この世界には必ず陰と陽が存在しているのです。
	幸福のためには問題が存在しなければなりません。
	あなたは問題を拒絶してはなりません。
	それは大切な土台です。
	問題という土台がなければ、幸福は実現しないのです。
	あなたは問題を大切に扱わなければなりません。
	感情的に対応してはなりません。
	冷静に、前向きに対峙するのです。
	問題を問題視してはなりません。
	問題は幸福の材料です。
	それ以外ではありません。
	食材がなければ料理は完成しません。
	問題とは食材のようなものなのです。
	幸福のためのレシピが用意されているのです。
	あなたは、そのレシピに従って食材を拵(こしら)えているのです。
	食材に愛情を込めましょう。
	問題に愛情を以て向き合いましょう。
	そうすれば、あなたは美味しい料理を味わうことができます。
	問題を大切にする人だけが、幸福を得ることができるのです。
	愛情の籠(こも)った美味しい料理を作りましょう。
	
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