大切なのは、”器”を育むことです。
	受け取るものは器の大きさに比例します。
	器の大きさに合わせて、どれだけを受け取ることができるのかが決まります。
	与えるものは器の大きさに比例します。
	器の大きさに合わせて、どれだけを与えることができるのかが決まるのです。
	”器”とは、あなたの心です。
	あなたの心の大きさに比例して、受け取るものと与えるものの量が決まるのです。
	器の大きさに関係しないものを取引することはできません。
	あなたは必ず、器の大きさに比例した取引を強制されるのです。
	それは、それがこの世界における理(ことわり)であるからです。
	あなたが多くを取引したいと考えているのであれば、器を育む以外に方法がないということを覚えておきましょう。
	しかしながら、多くの人は考えや技術によって、大きな取引を企(たくら)みます。
	しかしながら、それは器に相応しくない取引と言えるでしょう。
	器の大きさよりも多くを受け取ろうとしたり、多くを与えようとするのは、理に反する方法なのです。
	器の大きさに相応しくない取引は、不正な取引であるということを理解しなければならないのです。
	どのような取引も、器の大きさに比例しているということを覚えておかなければなりません。
	器が育まれていないにも関わらず、多くを受け取ろうと企んだり、多くを与えようとしてはなりません。
	不正によっては、必ず無理が生じるからです。
	あなたは、”無理が祟(たた)る”ということを覚えておきましょう。
	理に反すれば、問題は避けられません。
	問題を生じさせる方法によって、どうやって豊かさを実現するというのでしょうか?
	あなたは器に相応しい量を受け取り、器に相応しい量を与えるのです。
	それ以上を望んではなりません。
	あなたが望むべきは、器を育むことなのです。
	小さな器で多くを取引しようと望んではならないのです。
	器を育むのには多くの時間と労力が必要です。
	しかも、理に沿わなければ育まれません。
	弱さを抱える人間には難しい方法なのです。
	しかしながら、豊かさを得るためには、器を育む以外に方法はありません。
	多くを求めているのであれば、大きな器を求めましょう。
	あなたは器を育まなければなりません。
	そのためには、器に向き合うことです。
	先述したように、器とは心です。
	あなたは内なる心と向き合い、そこに不正を許してはならないのです。
	心の不正とは、自分自身に対する偽りです。
	自分に嘘を吐き、欺(あざむ)くのであれば、心は育まれません。
	自分に対して実直であり、真摯(しんし)でなければ、心を育むことはできないのです。
	どのような状況においても自分に対して実直さと真摯さを忘れることがなければ、あなたの心は大きく育まれるでしょう。
	大きな心は、それに相応しい寛容性(かんようせい)を身に付けています。
	寛容性の大きさこそが、受け取るものと与えるものの量を決めるのです。
	心が育まれておらず、狭量(きょうりょう)であるのならば、受け取(入れ)ることは限られてしまいます。
	小さなことに不安や怒りを現すのは、その心が狭いからに他なりません。
	そのような人の心は育まれておらず、器は浅く小さなものであるのです。
	浅く小さな器であれば、与えられるものも自ずと少なく小さなものに限られるのです。
	心が育まれ、広量(こうりょう)であるのならば受け取(入れ)る、ことには限りがありません。
	少々のことでは動じず、寛大(かんだい)であり、包み込むような力を身に付けています。
	そのような人の心は大いに育まれ、器は深く大きなものであるのです。
	深く大きな器であれば、与えるものも自ずと多く大きなものとなるのです。
	小さな器であっては、手間取るばかりなのです。
	小さな心で豊かさを求めるのであれば、消耗は甚(はなは)だしく、乏しさは避けられないのです。
	小さな器で水を運ぶのであれば、畑は干からびてしまうでしょう。
	大きな器で水を運ぶのであれば、畑は潤っているのです。
	あなたは、小さな心のままに生きてはなりません。
	小さなこと、どうでも良いことに足を取られ、思い悩んで生活してはなりません。
	あなたの抱えている問題は、その器では受け切れないために問題となっているのです。
	器によって受け切れるものは問題とはならないということを理解しましょう。
	器を育むことが重要です。
	どのような問題に対峙したとしても、あなたは心を育むことに集中しましょう。
	それ以外の方法では、残念ながら問題が解決することはありません。
	
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