この世界においては、陰と陽の相対的な力が働いています。
夜が明ければ昼となり、昼が暮れれば夜となるのです。
夜と昼は交互に訪れます。
夜と昼は、相互作用によって世界に豊かさを導いているのです。
夜だけでは豊かさを得られません。
昼だけでも豊かさは得られないのです。
陰陽の力が相対的に働くことが求められているのです。
多くの人は理想の実現を求めています。
それは、自分にとっての利益を求めているのです。
利益を求める時には、損失を否定します。
理想の実現を求める人は、理想が実現されないことを否定するのです。
理想の実現を求める人は、理想が実現する状況に向かって突き進むのです。
理想の実現を求める人は、理想が実現することだけを期待します。
多くの場合、理想が実現しないことを考えることはないでしょう。
理想の実現を求める人は、理想が実現した未来を考えているのです。
しかしながら、多くの場合、理想が実現することはありません。
残念ながら、理想が理想の形で実現することはないのです。
実現するのは、理想とは違った状況なのです。
利益だけを手にすることはできません。
利益の裏では、必ず損失が導かれているのです。
利益と損失の相互作用によって導かれる結果こそが、あなたの受け取る状況なのです。
それが最善であっても、多くの人には理解することができません。
自分の思い描く理想の形を求めるのです。
そうすることによって、最善を否定することになるのです。
最善を否定するのであれば、豊かさを導くことはできません。
自分の思い描く理想を追い求める人が、理想を実現することはありません。
それは、追い求めるということは、常に不足するという状態を得ているからなのです。
不足しているために追い求めなければならないのです。
どのような状況を得ようとも、それが最善だと受け入れることによって、豊かさは導かれるのです。
利益だけを追い求める人生に豊かさはありません。
多くの人は積み重ねることだけが最良だと思っています。
そして、積み減らすことは最悪だと思い込んでいるのです。
減ることは損失だというのです。
この世界には、陰陽の理(ことわり)が存在します。
どちらが善で、どちらが悪ということではありません。
陰と陽はどちらも豊かさを導きます。
夜が乏しさを導く訳ではありません。
昼が豊かさを導く訳でもないのです。
夜と昼が共に豊かさを導いているのです。
積み重ねることも豊かさを導き、積み減らすことも豊かさを導きます。
しかしながら、陰と陽が相互作用をしなければ、積み重ねることで乏しさを導き、積み減らすことでも乏しさを導くのです。
夜だけが続けば乏しいでしょう。
昼だけが続いても乏しいのです。
夜と昼の相互作用が重要なのです。
多くの人は積み重ねることを欲します。
積み重ねるだけでは乏しさが導かれるのです。
積み減らす必要があるのです。
利益ばかりを求めては、却(かえ)って乏しくなるということを知りましょう。
損失を得るということは、誰かに利益を与えていることなのです。
利益を与えられた者は利益を運ぶでしょう。
それは、巡り巡ってあなたに導かれるのです。
抉(えぐ)れた土地に水が走ります。
地面に空いた穴には、水が溜まるのです。
盛り土は水を否定するのです。
損失を得たと思っても、利益を得ているのです。
利益を得たと思っても、損失を得ているのです。
土を盛れば土が得られ、水を失います。
土を掘れば水が得られ、土を失います。
そこには、陰と陽の相対的な力が働きます。
価値の変換が行われているだけです。
表面的な情報に惑わされて、心を汚さないようにしましょう。
積み重ねることだけに努めてはなりません。
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