すべての人は問題を抱えています。
どのような人物も、問題を避けることはできません。
すべての人が自らの抱える問題によって苦しむのです。
問題とは、自らの内に存在する”毒”です。
それは、汚れや歪みのことを言います。
人の抱える汚れや歪みとは、偏見や誤解のことです。
物事の本質を見極めることができていない状態では、それは、”毒”となってその人の脅威(きょうい)となるのです。
物事の本質を見極めることができず、偏見や誤解によって事を行えば、結果として苦悩が導かれるのです。
すべての問題は、偏見や誤解に起源しています。
人は自らの”毒”によって苦しんでいるのです。
展開しない状況、身体的、精神的な病。
人間関係の不調和、満たされない心。
これ等の問題の原因は、偏見や誤解にあり、それ以外の本質を持たないのです。
あなたが本質を見極めることができないために、苦しんでいるのです。
本質を見極めることができれば、その学びは修了です。
修了した学びを再び学ぶ必要はありません。
そのため、あなたが問題としている対象に対して、偏見や誤解を生じることがなければ、その問題は解決し、それによって苦しむことはなくなるのです。
問題の解決は”毒”を取り除くことです。
それは即(すなわ)ち、偏見や誤解を手放すということなのです。
しかし、多くの人はそのことに気が付きません。
自分が正しいという根拠の無い信念によって、偏見や誤解を手放すことはありません。
偏見や誤解を手放すことが人生の目的であるため、あなたがそれ等を手放すまで、問題による学びは続くのです。
毒を飲むのを止めなければ、苦しみは続くのです。
この当然のことを止めれば良いのです。
しかし、人は自らの飲んでいる”それ”を毒であるとは思っていません。
寧(むし)ろ、良薬であると思い込んでいるのです。
そこにも、偏見と誤解が存在しています。
良薬を飲んでいると思い込んだまま、苦しみは続くのです。
毒を以て毒を制してはなりません。
それは、より強力な毒に違い無いからです。
毒を制するほどの猛毒を飲んでどうするのですか?
それが、あなたを救うと思っているのですか?
偏見や誤解を手放しましょう。
そのためには、現在の見解を疑うことです。
多くの人は自分が正しいと思っています。
口ではそう言わない人物も、腹の中ではそのように考えています。
そのため、苦しんでいるのです。
苦しんでいるすべての人が、自分が正しいと思っているのです。
結果は原因を知らせます。
嘘は結果によって暴かれるのです。
人々の内には偽善者が多いのです。
あなたは自分も他人も正しくないということを理解しましょう。
苦しんでいる人は正しくはないのです。
問題を発生させている毒よりも、更に強力な毒を飲んで症状を紛らわせているに過ぎません。
その状態を幸福と呼んでいるに過ぎないのです。
その時には、以前の苦しみからは解放されるでしょう。
しかし、猛毒を飲んだのだから、より強力な苦しみが現れることになるのです。
あなたは間違っています。
他人も間違っています。
世間も間違っています。
あなたが苦しいと思うものには感謝しましょう。
あなたが喜びと思うものには警戒しましょう。
間違っているのだから、反対のことをするのです。
毒を以て毒を制してはなりません。
毒を飲まないことによって、毒を吐き出しましょう。