この世界は有無を所有しています。
この世界に存在するすべてのものは、有って無く、無くて有るのです。
あなたはそのことを理解する必要があります。
しかし、この感覚を捉えることは容易ではありません。
なぜなら、多くの人は、有無を分けて考えるからです。
それが有ると思い込んでいる時には、それは有るのです。
そして、それが無いと思い込んでいる時には無いのです。
それは、時間が現在(今)にしか存在せず、過去と未来は存在しないというようなものです。
あなたは現在と同時に、過去と未来を所有しているのです。
あなたは現在において、過去のことを考え、未来のことを考えることができます。
過去の苦しみや喜びを味わい、未来についても同じです。
過去の経験と未来への志(こころざし)が、現在に知恵を導くのです。
過去と現在と未来は、同時に存在しているということが分かるでしょう。
すべては、有無を所有しています。
有無が離れることはありません。
離れるとすれば、それは、あなたの認識なのです。
あなたの認識の中だけで、有無が離れます。
それは、偏見という歪みを生じさせるのです。
有ると思い込んでいる人は、有るという可能性のみを追求します。
無いと思い込んでいる人は、無いという可能性のみを追求するのです。
しかし、すべてが有無を所有しているために、両方の可能性を所有しているのです。
そのため、人は常に有無という(大きく分けて)二つの可能性を追求する必要があるのです。
可能性は無限に存在しています。
一つの対象に対する印象は、人によって様々です。
正解を限定するのであれば、その対象は(認識によって)歪んでいることになります。
答えは十人十色であり、決して同じものにはなりません。
正しい人がいるでしょうか?
間違っている人がいるでしょうか?
立場によって見解が異なるのは当然です。
男と女は違う視点を持ちます。
大人と子ども、賢者と愚者、主人と僕(しもべ)、敵と味方・・・
それぞれの立場によって発生する見解のどれが正しいのでしょうか?
また、どれが間違っているというのでしょうか?
すべての見解が正しく、すべての見解が間違っているはずです。
正しい見解と、間違った見解を分けることなどできないのです。
そのため、すべての存在は有無を所有しているのです。
限定的に捉えてはなりません。
可能性は無限に存在しているのです。
決め付けてはなりません。
答えは一つではありません。
柔軟な発想が必要です。
この世界に正義などは存在しません。
この世界には悪など存在しないのです。
すべては幻想です。
この世界には、立場によって正義と悪が存在するだけなのです。
そのため、この世界に存在するとすれば立場だけなのです。
(ただし、立場も有無を所有する幻想である)
人は立場によって答えを変えます。
あなたの立場が変わった時、以前と同じように答えることができるでしょうか?
立場が変わったのであれば、答えを変える必要があるのです。
同じことを続けているのであれば、進歩はないのです。
有無を分けるような態度を続けてはなりません。
古い立場(価値観、思考、生き方など)に執着してはなりません。
有無を認めましょう。
すべての存在は、有って無く、無くて有るのです。
何度も繰り返して言わなければなりません。
すべてが”同時存在”であるということを覚えておきましょう。
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