誰にとっても、人生とは苦しいものです。
すべての人は苦しみます。
それは、仕方のないことです。
苦しみを退ける方法はありません。
誰もが苦しみと共に生きなければならないのです。
多くの人は苦しみを否定します。
それは、苦しみによって嫌な気分になるからです。
多くの人が苦しみを避け、良い気分を得ようと考えているのです。
そのため、良い気分になれる喜びを探します。
多くの人が喜びを探すために、快楽に溺れます。
快楽とは、苦悩の相対です。
この世界は、陰陽の仕組みによって常に均衡(きんこう)が保たれています。
快楽と苦悩は、陰と陽なのです。
快楽が陰であり、苦悩が陽なのです。
多くの人はこれを反対に考えます。
快楽が陽であり、苦悩が陰であると考えるのです。
表面的に見ればその通りになります。
言葉の響きだけ取れば、快楽が陽であり、苦悩が陰です。
しかし、実際にはそのようにはなりません。
あなたが快楽を選択した時には、陰の結果が導かれます。
あなたが苦悩を選択した時には、陽の結果が導かれるのです。
多くの人は自らの意思によって選択することができません。
しかし、自分では自らの意思によって選択していると思い込んでいます。
大抵の選択は、過去の経験から導き出される合理的な主観である経験則によって選択されているのです。
経験が浅ければ、判断を誤ります。
そのため、若人は陰の結果を導く快楽を求めるのです。
それは、経験の浅さによって、快楽こそが人生の豊かさであると思い込んでいるからです。
快楽を選択すれば、陰の結果である苦悩が導かれます。
若人が苦悩するのは当然の結果なのです。
老人は経験則からそのことを学習しています。
そのため、簡単に快楽に身を任せることはありません。
賢い老人は、選択を迫られた時には、苦悩を選択するのです。
それは、苦悩によって陽の結果である幸福が導かれるからです。
自ら苦悩を選択する人は少数です。
少数の立場にある人は、多数を助けることができます。
この世界においては、貢献することによって豊かさを得ることができるのです。
多数を相手に貢献すれば、多くの豊かさが導かれることになるのです。
多くの人と同じことを選択しては、豊かさを得ることはできないのです。
快楽に溺れる者が、どうやって他人を手助けするというのでしょうか?
自分自身が溺れているのであれば、他人よりも先に自分自身を救う必要があるのです。
口に甘いものは、腹には苦いのです。
腹に甘いものは、口に苦いでしょう。
良薬は口に苦いものなのです。
甘い快楽を貪(むさぼ)るのであれば、後に大きな苦悩を得るでしょう。
苦い苦悩を選択するのであれば、後に大きな幸福が導かれるのです。
何を選択するにしても、それはあなたの自由です。
快楽を選択すれば苦悩し、苦悩を選択すれば幸福を得るだけです。
あなたは好きな方を選択し、好きな結果を得れば良いのです。
どちらが良くて、どちらが悪いということではありません。
どちらにしても、良い学びとなるのです。
誰にとっても、人生とは苦しいものです。
それは、人が未熟であるからです。
しかし、今が苦しくても、選択によって変えることができるのです。
待っていても変わりません。
誰かや何かが変えることもありません。
時間は無情に過ぎていくのです。
開き直りによって、選択を変えましょう。
人生が元々苦しいものであることを理解すれば、快楽に溺れることも少なくなるでしょう。
人生が苦しいものだと知らないために、反射的に快楽に飛び込むのです。
罠に掛かる動物には益がないのです。
覚えておきましょう。
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