人は群集に注意しなければなりません。
	群集には、特有の心理が働きます。
	群集心理とは、群集の中に働く全体意識です。
	それは、個人の信条を簡単に曲げてしまいます。
	群集の中に入れば、個人は”個”を失うのです。
	それは、自らに対する正しさを歪める力を持っているのです。
	人は、自らに対する正しさに付き従って生きる必要があります。
	それは、人生というものが人それぞれに違う目的を以て存在しているからです。
	すべての人が同じ目的を持つのではありません。
	成長という根源の目的は同じですが、その方法には違いがあるのが自然です。
	そのため、それぞれに違う目的に従って生きる必要があるのです。
	それぞれが別々の方法によって、全体を形成することが求められます。
	人間の営みは、様々な職業が結び付くことによって実現します。
	職業が同じものであり、そこに違いが生じなければ、人間の営みが実現することはないのです。
	それぞれが違うものを持ち寄ることによって、豊かさが得られるということを覚えておきましょう。
	そのため、人は”個”を大切にしなければならないのです。
	個性が失われるのであれば、全体の豊かさが損なわれるということを理解しましょう。
	群集心理に従うことは、自らの”個”を歪める可能性を得るということです。
	個性を失ってもらっては困るのです。
	あなたには、あなただけの目的があるということを理解しましょう。
	しかし、人は弱さを抱えています。
	人は誰もが未熟です。
	未熟であるが故に、人生を生きることによって強さを学んでいるのです。
	弱さによって、群集を求めます。
	それは、他人と同じようにしていることによって、ある種の安心感を得ることができるからです。
	その行為が自らにとって正しくはないとしても、他人と同じであることによって自らを正当化し、罪悪感を紛らわそうとしているのです。
	しかし、自らにとって正しくないことを実行するのであれば、それは苦悩という結果を導くことになるのです。
	自らの生み出した因果からは逃れることができないのです。
	自らに正しくない行為に及べば、後に苦悩を得るということを忘れてはならないでしょう。
	群集心理はあなたを大胆にします。
	他人と同じであるのならば、それだけの理由であなたは気を大きくするのです。
	他人と共にいることによって、自分が大きく、強くなったように思い込みます。
	しかし、実際には何も変わってはいません。
	他人によっては、あなたは何一つとして変わりようが無いのです。
	あなたが他人を変えることができないように、他人にもあなたを変えることはできないのです。
	そこには、大いなる勘違いが存在しているだけなのです。
	そのため、あなたは自分自身のことは、自分自身で守らなければならないのです。
	人は他人との関係を断ち切ることはできません。
	人は必ず群集の中にいなければなりません。
	あなたは常に群集心理の影響を受け続けています。
	そのことを理解しておかなければなりません。
	自分の身は自分で守らなければ、自らの人生の目的を果たすことはできません。
	群集の中にあって、調子に乗ってはなりません。
	自らの実像を見失ってはなりません。
	群集心理によって大胆に、厚かましく、傲慢(ごうまん)に生きてはなりません。
	大切なことを忘れた者ほど、後に苦しみを得ることになるのです。
	群集心理によって、自分自身を見失ってはなりません。
	自分自身を見誤ってはならないのです。
	赤信号は赤信号です。
	何人で渡ろうとも、自動車は薙(な)ぎ倒すのです。
	集団で渡っても、一台の自動車にも勝てないのです。
	あなたは自分自身を謙虚に見つめなければなりません。
	自分自身の実相を見つめる必要があります。
	群集心理に押されて、自分自身を見失ってはなりません。
	取り返しのつかないこともあるのです。
	自分自身を大切にしましょう。
	
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