あなたの存在する世界は、意識の産物です。
あなたの意識を原因として、状況という結果が導かれます。
それは、あなたが何に意識を一致させるか?ということなのです。
あなたの意識が集中した時、そこに世界が生じます。
あなたは意識の認識する世界を経験するのです。
あなたの抱える意識には、自我意識と真(まこと)が存在しています。
自我意識とは己(おのれ)のことであり、それは弱い心です。
真とは強い心なのです。
人は弱い心である己と、強い心である真の間を彷徨(さまよ)っているのです。
あなたの意識の状態は不安定です。
それは常に変化を抱えており、僅(わず)かな切っ掛けによって傾くのです。
そのため、人は常に己と真のどちらかに意識を集中しているのです。
意識を集中するということは、従っているということです。
人は無意識の内に、己か真のどちらかに従っているということを理解する必要があるでしょう。
それは、殆(ほとん)ど認識することなく切り替わります。
あなたはいつの間にかに意識の状態が変化していることに気が付くでしょう。
先程までは穏やかだった心も、いつの間にかに荒れ狂っています。
あなたには、大気の状態がいつ切り替わったのかを知ることはできないでしょう。
先程までの晴天は、いつの間にかに雨天となっているのです。
雨天が晴天に切り替わることもあるのです。
大気の状態が不安定であるように、あなたの心(意識)の状態も不安定であるということを知る必要があるでしょう。
あなたが大気の状態を操作する必要はありませんが、自らの心は操作する必要があるのです。
あなたにできる唯一のことは、意識の状態を選択することです。
目の前には様々な状況が導かれます。
あなたはそれに意識によって反応しなければなりません。
大抵の場合、それは無意識の反応です。
多くの人は反射的に意識の状態を決めているのです。
それは、過去の経験に基づく選択なのです。
あなたが意識の状態を選択するためには、過去を手放す必要があります。
多くの人は過去に執着しています。
それは、過去に強い劣等感を抱えているからです。
あなたは自らの抱える劣等感に反発しているのです。
しかしながら、反発することが選択しているということを知りません。
そのため、そこには矛盾という苦悩が導かれます。
あなたは過去の劣等感への反発によって、目の前の状況に対して意識の状態を無意識の内に選択しているのです。
それはいつもネガティブな状態を導くのです。
あなたの無意識の選択は、大抵が己に従った選択なのです。
そのため、あなたはいつも弱さと向き合うことになるのです。
人生における問題や苦悩は、自らの弱さの証明です。
人は弱いために問題を抱え、それを苦悩としているのです。
あなたが問題と向き合っている時、そこには卑屈(ひくつ)や憤怒(ふんど)が存在しています。
あなたは大抵の場合、悲しみか怒りに向き合っているでしょう。
あなたはいつも、不安や不満を発しているはずです。
それは、意識が己に傾いているということなのです。
あなたは、自らの内で行われている意識の選択を認識しなければなりません。
そして、それを自らの意思によって操作するのです。
何もしなければ、あなたは己に従います。
あなたが真に従うためには、意識的に選択しなければならないのです。
どのような状況を前にしても、あなたは弱さ(己)に向き合ってはなりません。
あなたは己の卑屈や憤怒に集中してはならないのです。
あなたは己を相手にしてはなりません。
己に付き合って、心を汚してはならないのです。
内的矛盾が豊かさを導くことはありません。
己に意識を一致させれば、あなたは矛盾と苦悩を導くことになるのです。
真に意識を一致させれば、あなたは理(ことわり)と満足を導くことができるでしょう。
あなたが求めているのは、理と満足であるはずです。
あなたは矛盾と苦悩を受け取りたいと思いますか?
あなたは満足したいはずなのです。
そのためには、己の抱える狭量(きょうりょう)には付き合わないことです。
あなたは真の抱える広量(こうりょう)と付き合うのです。
あなたは心を汚さずにありましょう。
そうすれば、理と満足を得ることができるでしょう。
あなたは内に存在する己が疼(うず)く選択を避けましょう。
あなたは内に存在する真が踊る選択を探すのです。
それは、不安や不満などの歪んだ感情の結果ではありません。
それは力強く、慈愛に満ちた感情の結果であるのです。
あなたはどのような状況に対しても、慈愛を忘れてはなりません。