あなたは、すべてが過ぎ去ると知りましょう。
	あなたがどのような問題と向き合い、どのような苦悩を抱えていたとしても、それは必ず過ぎ去ります。
	過ぎ去ったものは取るに足りません。
	過ぎ去ったものがあなたに苦悩を導くことも、あなたの問題となることもないのです。
	それは、あなたが”今”に生きているからです。
	あなたは”今”この瞬間に生きているのです。
	しかしながら、多くの人は”今”に生きてはいません。
	過去の問題に苦悩し、未来の未知に恐怖しているのです。
	大切なのは”今”に生きることです。
	あなたは過去への執着と、未来への恐怖、過去の栄光と未来への希望を捨てましょう。
	”今”に集中するのであれば、あなたが心を乱すことはないのです。
	人が苦しむのは、過去や未来を生きることによって、”今”をなおざりにしているからです。
	”今”に生きるということは、現実と向き合うということです。
	過去や未来は幻想に過ぎません。
	それをどれだけ熱望したとしても、得られないのです。
	”今”に生きないことは、現実逃避です。
	幻想に逃げ込むために問題が生じ、それに苦しむのです。
	問題と向き合い、それを解決することがなければ、苦しみは消えないのです。
	多くの人が問題と向き合うことをしません。
	問題が苦しみであるために、それを拒絶しているのです。
	すべての問題は感情問題に過ぎません。
	あなたが問題に向き合うということは、自分自身の心に向き合うということなのです。
	人はそれを恐れるのです。
	人は自分自身と向き合うことを恐れます。
	それは、自尊心が傷付くからです。
	人は誰もが理想を掲げ、自分自身を美化しています。
	しかしながら、現実は理想とは懸(か)け離れています。
	どのような人の現実も、理想とは程遠いということを覚えておきましょう。
	それは、どのような人も感情問題を抱えているからです。
	感情問題は内的矛盾です。
	すべての人にとって、これは最大の問題なのです。
	内に矛盾を抱えているために、どこへ逃げても問題が生じます。
	何かしらの快楽によって一時は忘れることもできますが、傷が疼(うず)くように苦しみが襲います。
	それが恐ろしいために、決して逃げられないにも関わらずに、過去や未来に逃げ込むのです。
	それは問題の解決には繋がりません。
	自分に向き合うということは、”今”に向き合うということです。
	それは、現状を受け入れるという生き方であるということを覚えておきましょう。
	あなたは受け入れる必要があるのです。
	それがどのような現状であろうとも、それを受け入れなければ先へは進めないのです。
	多くの人は逃避することによって先へ進んだと思い込んでいます。
	しかしながら、すべては内的矛盾であり、感情問題でしかないのです。
	逃避は失敗に終わります。
	逃げるのであれば、向き合わなければならない時間が増えるだけなのです。
	乗り越えなければ、決して消えることはありません。
	大切なのは、嵐は過ぎ去るということです。
	これは、時間が解決してくれるという慰(なぐさ)めではありません。
	嵐に対峙する必要があるのです。
	あなたには、嵐に対してできることがあるはずです。
	嵐を拒絶していれば、何の対策もできずに大きな被害を受けるでしょう。
	嵐が来ることを拒絶することはできません。
	嵐が来ることを受け入れるのです。
	そして、最大限の努力をして、嵐を乗り切るのです。
	嵐が去れば、多くの被害を受けているでしょうが、多くの被害と共に多くの利益を受けています。
	見方を変えれば理解することができます。
	嵐は決して、災害ではないのです。
	あなたの抱える問題は、被害者(主観)の立場から見れば災害です。
	しかしながら、客観の立場で見れば恩恵(おんけい)であることに気付くこともできるかも知れません。
	嵐は必ず過ぎ去ります。
	問題も苦しみも、必ず過ぎ去るのです。
	あなたが”今”に生きるのであれば、過ぎ去るものに恐れることはないのです。
	すべてである”今”を受け入れましょう。
	
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