自我とは、あなたが考える自分自身のことです。
	あなたが自分だと思っている存在は、自我であるということを知らなければなりません。
	多くの人は、自我を自分自身だと考えています。
	それは、自分自身について熟考することがないからです。
	多くの人は、自分自身について深く考えることをしません。
	自分自身について熟考することがないために、人生が何であるのか?幸福とは何か?ということを知ることもないのです。
	多くの人が人生に迷います。
	多くの人が幸福に悩んでいるのです。
	多くの人が苦悩を抱えているのは、自分自身という存在に対する認識に誤りを所有しているからです。
	自我を自分自身だと思い込んでいるのであれば、自我の求める人生や幸福を目的とするのです。
	自我とは、魂の汚れの集積です。
	それは歪み、不足しています。
	自我はその本質に従い、汚れと歪みと不足を欲します。
	自我を自分自身だと思い込んでいるあなたは、汚れと歪みと不足に喜んでいることでしょう。
	しかしながら、それが最善であると思い込んでいるために、自己を正当化することによって矛盾を覆い隠しています。
	あなたが所有している幸福は、本当に幸福なのでしょうか?
	あなたが新たな知識を得ることによって視野を広げた時には、所有している幸福が如何に陳腐(ちんぷ)なものであったのか?ということに気が付くでしょう。
	あなたの大切に守っている幸福とは、少しの知識によって簡単に崩れ去るようなものなのです。
	そのようなものが幸福であるはずがないのです。
	残念ながら、あなたの抱えている幸福は、汚れと歪みと不足によって構築された自我の欲求に他なりません。
	自我を自分自身だと思い込んでいるために、それを大切に保管しているのです。
	大切なのは客観を得るということです。
	自我から離れて見なければ、あなたには新たな発見はありません。
	あなたは盲目的に生きてはならないのです。
	抱えている所有が何であるのか?ということを見極めなければならないのです。
	自我とは汚れと歪みと不足です。
	自我の求めるものは汚れと歪みと不足です。
	自我はそれ等を求めることによって自己正当化を図っているのです。
	それは安心のためです。
	あなたに賛成する他人が一人でもいれば、あなたは安心感を得るはずです。
	自我が成し遂げようとしているのはこれと同じことなのです。
	汚れと歪みと不足を引き寄せることによって、安心感を得ようとしているのです。
	しかしながら、あなたの本質は自我ではありません。
	そのため、あなたの内にはいつも矛盾が生じているのです。
	自我は”楽”を求めます。
	あなたはきっと、”楽”を喜ぶでしょう。
	しかしながら、”楽”を所有し続けていれば不安を覚えます。
	そして、”苦”を求める心が生じるのです。
	そこで、”楽”を手放して”苦”を所有することでしょう。
	そして、”苦”を喜びます。
	しかしながら、”苦”を所有し続けることに不安を覚えます。
	そして、”楽”を求める心が生じるのです。
	これが、あなたの抱える内的矛盾です。
	それは、”楽”を求める自我と、”苦”を求めるあなたの本質(魂)が同時に存在していることを意味しているのです。
	(厳密に言えば、自我と魂を含む”全体”があなたであるだろう。自我もあなたの本質であるだろう。現時点においては、それ以上を求める必要はないということである。ここでは、自我を解消することによって相対的な魂や”全体”に気が付くという目的がある)
	矛盾を抱えていることに気が付けば、あなたの所有している幸福が矛盾を抱えているということにも気が付くはずです。
	その幸福を所有していれば、いつかは別の形の幸福を求めるようになるのです。
	互いに満足して結婚したにもかかわらず、その関係に不満を持つのと同じことです。
	あなたの信じている幸福などは誤解に過ぎないということなのです。
	しかしながら、あなたは反発するでしょう。
	それは、所有している幸福が誤解であるなどということを理解することができないからです。
	そこには、根深い信仰があるのです。
	その信仰を打ち砕くためには、客観に頼る以外に方法はないのです。
	あなたは自我に付き合ってはなりません。
	自我と向き合う必要があるのです。
	自我に向き合うためには、疑問を持つことです。
	ただそれだけです。
	あなたは自らを疑わなければなりません。
	人生を、幸福を疑うのです。
	それはあなたが本当に求めているものでしょうか?
	それは、汚れや歪みや不足から生じる欲求(劣等感や優越感などを満たすことを目的とした欲求)ではありませんか?
	精査しなければならないのです。
	当然のことを当然として受け入れてはなりません。
	それは自我にとっての当然であって、魂を満たすものではないということを覚えておきましょう。
	
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