あなたは、中立にいなければなりません。
偏(かたよ)ることは許されません。
この世界には、陰陽の仕組みが存在しています。
この世界には、陰と陽の二つの方向性が存在しているのです。
人は、陰と陽のどちらかの性質に惹(ひ)かれ、属します。
人は、意図してどちらかの性質に属することもあれば、結果的にどちらかの性質に属することもあるのです。
どちらにしても、どちらかの性質に属しがちなのです。
すべての人は、偏見を抱えています。
偏見は無知による結果です。
偏見は見解を歪めます。
そのため、陰か陽のどちらかの性質に惹かれ、属するようになるのです。
例えば、多くの人は喜びを求めています。
楽しいこと、嬉しいこと、興奮することを求めているのです。
喜びによって幸福が実現すると考えているのです。
多くの人は苦しみを嫌います。
退屈なこと、嫌なこと、消沈することを恐れているのです。
苦しみによって不幸が実現すると考えているのです。
残念ながら、どちらの考えも偏見に満ちています。
喜びによって幸福は得られません。
苦しみによって不幸を得ることもないのです。
それは、この世界には、陰陽の仕組みが存在しているからです。
どのような状況にも、陰陽の仕組みが存在するのが自然です。
都合の良いこともあれば、都合の悪いこともあるのが自然なのです。
都合の良いことばかりであれば不自然です。
都合の悪いことばかりでも不自然なのです。
多くの人が陥(おちい)っているのは、偏ることによって実現する不自然な世界であるのです。
自然にこそ幸福は存在しています。
自然とは、陰陽のすべてが存在している状態です。
そのため、都合の良いことばかりを優遇し、都合の悪いことを冷遇するのであれば、自然を生きることはできないのです。
都合ばかりを考えている者には、幸福は得られません。
自分にとって都合の良いことばかりを求めているのであれば、人は不幸を得るのです。
喜びによって幸福を得ることはできません。
喜びも苦しみも同時に所有する必要があるのです。
あなたが自分にとって都合の良いことばかりを求めるのであれば、喜びの絶頂の時に、それに相応しい苦しみを導きましょう。
あなたが自分にとって都合の悪いことばかりを求めているのであれば、苦しみの果てに、それに相応しい喜びを導きましょう。
どちらにせよ、あなたが中立を得るように導きます。
人は、中立を生きなければならないのです。
積み上げれば崩します。
崩れたのであれば、積み上げさせます。
あなたには、相応しい中立を与えましょう。
すべての人には、分(ぶん)というものがあります。
あなたが、自らの分に相応するために”わたし”は働きます。
あなたは自らの分から逃れることはできません。
弁(わきま)えなければなりません。
贅沢が過ぎてはなりません。
質素が過ぎてもなりません。
健全は、贅沢と質素の中立に存在しているのです。
ただ、前向きではなりません。
ただ、後ろ向きでもなりません。
建設的でありながら、破滅的でなければなりません。
すべてを大切にした時にだけ、幸福は訪れます。
偏見に従ってはなりません。
偏見を手放し、中立を保ちましょう。
そこに幸福があるのです。
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