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「”天”から受け取った言葉を紹介しています。少しでも、あなたのお役に立ちますように」

2017年6月4日日曜日

空虚の役割

すべての人の心には、空虚が存在しています。
空虚を所有しない人の心はありません。
どのような人物であろうとも、心の中に虚しさを抱えているのです。
多くの人は、都合の良いものを重要視しています。
自分にとって都合の悪いものを軽視します。
多くの人にとって、空虚は不都合です。
それは、恐怖の感情に繋がっているからです。
人は恐怖の感情を嫌います。
それに属する怒りや悲しみ、寂しさや虚しさを嫌うのです。
恐怖の感情は不都合であり、それを否定します。
多くの人は、空虚を否定するために、それを埋めようと努めるのです。
多くの人が空虚を悪いものだと考えています。
そして、それを誰かや何かを利用することによって目を逸(そ)らしているのです。
空虚に向き合うことは簡単なことではありません。
それは、多くの人がそれを悪いものだと決め付けているからです。
都合の良いものばかりであれば、豊かさは導かれません。
豊かさは、あなたの都合に従っては成り立たないのです。
寧ろ、あなたにとって都合の悪いものによって、豊かさは導かれるでしょう。
それは、あなたが未熟であり、歪んでいるからです。
この世界は、様々なものが複雑に関連しています。
複雑に関連することによって、豊かさが導かれる仕組みとなっているのです。
未熟であり、歪んでいる者には、そのことが理解できません。
そのため、不都合を否定して豊かさを得ようとしているのです。
しかしながら、その行為は矛盾を導きます。
豊かさとは、好都合と不都合の関連によって導かれるからです。
未熟者は、全体の一部を理解するにとどまります。
そのため、判断を誤るのです。
大切なのは、全体を見極めることです。
自らの理解することができる一部分を切り取って、理解したと思い込んではなりません。
都合の良いものも、都合の悪いものも、同時に存在して良いのです。
好都合と不都合が同時に存在しているのが自然なのです。
そのため、人の心に空虚が存在することは自然です。
あなたはそれを否定し、誰かや何かによって無理に埋めようとしてはなりません。
空虚には空虚の役割があります。
その力を活用する必要があるのです。
心が虚しい時は良いのです。
空虚は、未知の発想を導くことができるからです。
心の中に何も無ければ、あなたが捕らわれることはありません。
空虚は可能性を見出すということを覚えておきましょう。
心が何かで満たされていれば、既知を延長した発想しか導くことができないのです。
心の中に何かが有れば、あなたは捕われてしまうでしょう。
満足は可能性を見失うということを覚えておく必要があるのです。
満足は、停滞です。
満足することは大切ですが、それを続けてはなりません。
満足とは、旅路の休息のようなものだからです。
休息を続ければ、旅路を進むことはできないのです。
人は不足(虚しさ)によって先を進むことができるのです。
多くの人は空虚を嫌います。
そのために、何かに捕われ、停滞するのです。
満足とは思い込みであり、錯覚(さっかく)に過ぎません。
休む時間よりも、歩む時間が多くなければなりません。
空虚こそが、あなたの足なのです。
安易に空虚を嫌ってはなりません。
心の中を何かで満たそうと慌ててはなりません。

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