あなたは、無意識の反射を所有しています。
	それは無条件反射とは違います。
	それは経験によって導かれる条件反射であるのです。
	あなたは、無意識の内に条件反射を試みています。
	無意識の条件反射を司(つかさど)っているのは自我意識です。
	自我意識はすべての人の内に存在し、多くの人が”自分”だと思い込んでいるものです。
	自我意識とは”自分”ではありません。
	それは、魂(”自分”の全体像)の汚れであり、あなたの弱さなのです。
	あなたは魂の抱える弱さを”自分”だと思い込んでいるのです。
	それは、人生における最大の目的が自我意識の解放であるからです。
	あなたは成長することによって自我意識を解放する必要があるのです。
	自我意識を解放するためには、自我意識を理解する必要があります。
	自我意識を理解するためには、それを主体としなければならないのです。
	自我意識を主体としているために、多くの人はそれを”自分”であると思い込んでいるのです。
	あなたの抱える無意識の条件反射とは、自我意識によって引き起こされる反射なのです。
	例えば、”自分”に不利な状況に対峙した時、あなたは反射的にその状況を否定しているはずです。
	もちろん、その状況を不利であると考え、その状況を否定しているのは自我意識です。
	自我意識は、あなたに自らを発見されることを恐れているのです。
	自我意識は”暗闇”に存在しています。
	そこには”光”がありません。
	あなたが自らの抱える自我意識を発見するためには、”暗闇”に”光”を投じれば良いのです。
	”暗闇”とは否定のことです。
	”光”とは肯定(こうてい)のことなのです。
	”自分”が不利だと考え、反射的に否定する状況を肯定することによって、あなたは自らの抱える自我意識を発見することができるでしょう。
	自我意識は物事を否定的に捕らえます。
	そのため、いつも不満を吐いているのです。
	あなたの嘆(なげ)きは、あなたのものではありません。
	あなたの内の自我意識が嘆いているのです。
	あなたが自我意識と同調すれば、自我意識の意思を自分のものと誤解してしまいます。
	不満を吐いて、状況を否定しているのはあなたではないのに、それを自分の責任だと考えてしまうのです。
	弱さはあなたの選択ではありません。
	物事を否定的に捕らえているのは、あなたの自我意識なのです。
	簡単なことではありませんが、あなたは無意識の否定的な反射を改めましょう。
	それは簡単ではありませんが、不可能なことではありません。
	あなたの心に否定的な感情が生まれた時、あなたはそれを打ち消すように状況を肯定するのです。
	自我意識はあなたよりも早く否定を提案するでしょう。
	多くの人は無意識に生きているために、自我意識の提案を受け入れてしまうのです。
	その提案が自我意識の弱さから生じる破滅的な行為であるということに気が付かなければならないのです。
	あなたは自らの内を注意深く観察しなければなりません。
	あなたは意識的に生きなければならないのです。
	自我意識の思い通りに事を進めてはなりません。
	理想としては、どのような状況が導かれようとも、それを受け入れることです。
	すべての状況を肯定し、一切を人生に任せることなのです。
	その行為は、自我意識の姿を明確に現すでしょう。
	すべての人が幸福を求めていますが、それを実際に手に入れる人はいません。
	それは、”自分”という自我意識を自分自身だと思い込んでいるためです。
	自我意識の求める幸福を求めることでは、真の幸福を実現することはできないのです。
	人生を否定的に生きることによって幸福が実現すると考えているのであれば、あなたは既に自我意識に従っているということなのです。
	敵や苦しみが存在する以上、真の幸福は実現しないのです。
	敵や苦しみが存在するにもかかわらず、あなたが幸福を感じているというのであれば、それは自我意識の求める幸福であり、偽りの幸福であるということを理解する必要があるのです。
	目の前の状況を受け入れることもできないのに、幸福であるはずがありません。
	敵や苦しみを抱えているのに幸福であるのならば、辻褄(つじつま)が合わないということになるのです。
	真の幸福は矛盾を抱えません。
	自我意識はあなたに現実逃避という偽りの幸福を導きます。
	あなたは幻想に酔い痴(し)れるでしょう。
	それは、思い通りにいかない人生を嘆き、酒に偽りの幸福を求める愚者のようなものなのです。
	現実逃避は自我意識の常套手段(じょうとうしゅだん)なのです。
	あなたは反射によって目の前の現実から逃避してはなりません。
	意識的に目の前の状況に向き合いましょう。
	自らの内に潜伏(せんぷく)する自我意識に”光”を当てましょう。
	
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