すべての人には役割が与えらえています。
	人は、それぞれの立場によって、それぞれの仕事をしなければなりません。
	自らの仕事を放棄することは、役割の放棄に繋がり、その恩(おん)を与えてくれた者への反抗となるのです。
	恩を仇(あだ)で返す行為は、一切が苦悩という結果を導きます。
	自らの行為は、因果の仕組みによって正しく反映されるのです。
	しかし、多くの人はそのことを知りません。
	因果の仕組みを無視して、自分に都合の良いように考えているのです。
	そのため、原因を所有していないにもかかわらず、多くのものを求めているのです。
	また、それを受けることができるなどと、厚かましく考えているのです。
	原因を所有しなければ、結果を受けることはありません。
	この世界にはそのような奇跡は起きないのです。
	与えられた役割を果たすことがなければ、それを与えた者からは恩恵を受けることができません。
	働かない者がどうやって報酬を得るのでしょうか?
	あなたが働かない者の雇い主であれば、報酬を与えるでしょうか?
	一度や二度は与えることもあるでしょう。
	しかし、それを続けることができますか?
	残念ながら、あなたはその苦しみに根を上げてしまうでしょう。
	豊かに生きるため、健やかな心境を保つためには、役割を果たすことによって報酬を得なければならないのです。
	豊かな人生や健やかな心境とは、雇い主からの報酬以外の何物でもないのです。
	報酬を得られなければ生活が成り立たないように、豊かな人生や健やかな心境を得られなければ、幸福は成り立ちません。
	多くの人は奇跡を信じていますが、あなたは雇い主のところへ行って「働きませんが報酬はください」と掛け合うことができるでしょうか?
	そのような状態であっても、まだ奇跡が起きると信じることができるでしょうか?
	雇い主がそのような者を褒め称えるでしょうか?
	雇い主は、「働かない者に与える報酬はない」と明確に答えるでしょう。
	あなたは、雇い主が厳しい者であると知っているはずです。
	人間の雇い主であってもそうであるのだから、魂の雇い主は更に厳しいのです。
	あなたの雇い主が甘えを許すと思いますか?
	怠惰(たいだ)に生きる者を褒め称えると思っているのですか?
	他者に比べる必要はありません。
	あなたは他者ではありません。
	そのため、あなたは自分自身の生き方について考えましょう。
	あなたは懸命に生きているでしょうか?
	自らの役割を果たそうと努めているでしょうか?
	自らに与えられた役割が何であるのかを理解するように努め、できることからでも実行しているでしょうか?
	言い訳を並べ立てて愚図愚図(ぐずぐず)とし、始めれば文句を吐き、仕事が遅い。
	このように行ってはいないでしょうか?
	他者と比べた行為などどうでも良いのです。
	これはあなたの人生なのです。
	あなたが懸命に行ったという事実が必要であるのです。
	あなたは自らの仕事に専念しなければなりません。
	他者が自らの役割を放棄したとしても、あなたはそれに努めなければなりません。
	自らの役割に熱意を失った者に構(かま)っている暇はありません。
	懸命に努めない者の相手をしてはなりません。
	懸命に努める者は報酬を受け、怠惰に励(はげ)む者は懲(こ)らしめを受けます。
	これは、どちらも良いものです。
	懸命に努める者はより懸命に努め、怠惰に励む者は懸命に努めることに目覚めます。
	すべては役割を果たすためであるのです。
	あなたは肉体を以てこの世界に生まれました。
	ならば、肉体を以てこの世界のために働きましょう。
	自らの役割を放棄してはなりません。
	他者を眺め、それに倣(なら)ってはいけないのです。
	冷たく聞こえるかも知れませんが、怠惰に励む者は放っておきましょう。
	しかし、求める者にはその方法を教えましょう。
	
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